本講義では、人類学的(考古学・自然人類学)フィールドワークの実践的な側面について深く理解することを目的としている。理論的な議論、実地体験、批判的な考察を組み合わせることで、多様な文化的背景の中で、人類学のフィールドワークでの倫理的配慮や課題についての見識を深めることが目標である。コース終了時には、将来の研究活動に活用できる模擬フィールドワーク計画を作成できるようになる。
1.フィールドワークにおける人類学的倫理について議論できること。
2.模擬フィールドワークに参加することで、現実に起こりうる問題を克服できること。
3.フィールドの問題解決テクニックを学ぶこと。
フィールドワーク方法、考古学、人類学、自然人類学、研究倫理
✔ 専門力 | ✔ 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
1)受講生は講義内容に関する質問をコメントペーパーに記入し、次回にディスカッションを行う。
2)講義内容の性質上、学生によっては不快に感じる可能性のある写真や議論(人骨、人類の進化、死、病気の写真など)が含まれる。
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | 考古学・自然人類学とは? | 以下のことを理解すること: • 学問の定義と範囲 • 考古学的・自然人類学的手法 • 考古学的・自然人類学の必要性 • 人類学的フィールドはどんなものか? |
第2回 | 主なケーススタディ | 以下のことを学ぶこと: • 考古学的・自然人類学的フィールドワーク • 教訓と学問への影響 |
第3回 | 共同作業と地域に根ざしたフィールドワーク | 以下のことを学ぶこと: • 地域社会やステークホルダーとの関わり • 参加型調査の手法 |
第4回 | フィールドワークデザイン① | 以下のことを学ぶこと: • 出発前の計画 • 希望地の選択、航空券、ホテルの予約 • 必要な書類作成、予防接種 |
第5回 | 発掘的フィールド調査 | 以下のことを学ぶこと: • 考古学的発掘に使われる技術と道具 |
第6回 | 民族誌的フィールド調査 | 以下のことを学ぶこと: • 参加観察法、インタビュー、その他の民族誌的手法 • 文化的感受性とプライバシー |
第7回 | データの記録、保存、整理 | 以下のことを学ぶこと: • フィールドノート、データベース、デジタルツール • データ管理とセキュリティ |
第8回 | フィールドワークにおける研究倫理 | 以下のことについて議論すること: • 同意・守秘義務と地域コミュニティ • 利益相反の整理と対応 • 中間試験の解説 |
第9回 | 中間試験 | 以下のことを学ぶこと: • 中間試験 • ビデオレクチャー |
第10回 | フィールドワークデザイン② | 以下のことを学ぶこと: • フィールドワーク後の計画 • フィールドワーク結果の文書化 • 現地の人々へのフォローアップ • 問題点とその解決方法の考察 |
第11回 | フィールドワークの結果の伝え方 | 以下のことを学ぶこと: • フィールドワーク後のパブリック・エンゲージメント • 最終プロジェクトの説明 |
第12回 | フィールドワークのインパクト | 以下のことを学ぶこと: • フィールドワークを行うことは、現地の文化や環境にどのような影響を与えるのか? • 研究者としてどのような責任があるのか? |
第13回 | 講義まとめ | 以下のことを学ぶこと: • まとめ |
第14回 | 最終プロジェクト | 以下のことを行うこと: • フィールドワーク計画の作成 |
学修効果を上げるため,配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
指定しない。
講義中に指示する。
授業への参加(授業内でのコメントペーパーの提出): 25% 、中間試験: 25%、最終プロジェクト: 50%
履修の条件を設けない
loftus[at]ila.titech.ac.jp
メールで事前予約すること
授業の内容は変更になる場合があります