文理共創科目は2024年度から新たにスタートした研究会型の科目です。毎回、各分野の第一線で活躍するゲストを招き、レクチャーののち、履修生と共にディスカッションを行います。一方的な講義ではなく、研究会形式とすることで、参加する博士課程の大学院生と共にコンバージェンス・サイエンスの新たな展開と可能性を模索します。
制限人数は一クラス50名で、超過した場合は授業開始前に抽選を行います。
グループワークは原則英語で行いますが、グループ内のコンセンサスをとっていただければ、日本語使用も可とします。司会進行・講師のレクチャーについては日本語で行い、ZOOMの翻訳機能を使用します。
第1回の授業内で研究倫理についてのe-learningを受講していただきます。証明書の提出を必須とします。
本講義では「民藝」の概念を手がかりに、文理いずれかだけでは解決することのできない諸課題について考察する。環境問題、地域コミュニティの問題など、現在人類のかかえる課題の解決のためには、科学技術の進展のみならず、人文科学や社会科学の視点が欠かせない。この際、「民藝」への注目は有効である。「民藝」は思想家・柳宗悦や、本学卒業生の陶芸家・濱田庄司、河井寛次郎らが20世紀に提唱した概念である。彼らは手仕事の工芸品や民家などを評価するとともに、合理化や工業化に偏重する社会に警鐘を鳴らし、自然環境や伝統と、科学技術・近代社会の均衡の在り方を探った。「民藝」を手がかりにするとき、現在の諸課題にどのような新たな視座がもたらされるのか、本講義では考えていく。
本講義のねらいは、第一に、「民藝」をめぐる基礎知識を身に付けることである。第二に、現代の諸課題について議論を深め、問題解決に取り組めるようになることである。さまざまな領域の学生の受講を期待している。
本講義を通して、以下の能力を習得すること。①「民藝」の概念の内容やその成立の歴史的背景などの基礎知識を身に付けること。②現代の諸課題について再考し、議論を深め、主体的かつ具体的に問題解決に取り組めるようになること。
民藝、民家、伝統、ケア、科学技術
✔ 専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
授業はZOOMで行う。7・8限はゲスト講演と質疑、9・10限がグループワークとする。第2回~第6回はゲストの方にお越しいただき、「民藝」について学びながら、現代の諸課題について多面的に議論する。ゲストスピーカーについては初回授業で発表する。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 10月9日(水) ガイダンス(中島ほか)、グループワーク | 「民藝」の概要を学び、現代の諸課題について議論を深める |
第2回 | 10月16日(水) ゲスト講演・質疑、グループワーク | 民藝作家を専門とする研究者の講義を通して「民藝」について学び、現代の諸課題について議論を深める |
第3回 | 10月23日(水) ゲスト講演・質疑、グループワーク | 民藝を専門とするキュレーターの講義を通して「民藝」について学び、現代の諸課題について議論を深める |
第4回 | 10月30日(水) ゲスト講演・質疑、グループワーク | 陶芸家の講義を通して「民藝」について学び、現代の諸課題について議論を深める |
第5回 | 11月6日(水) ゲスト講演・質疑、グループワーク | 民藝作家を専門とする研究者の講義を通して「民藝」について学び、現代の諸課題について議論を深める |
第6回 | 11月13日(水) ゲスト講演・質疑、グループワーク | 民家研究者の講義を通して「民藝」について学び、現代の諸課題について議論を深める |
第7回 | 11月20日(水) まとめ(中島ほか)、グループワーク | これまでの講義の内容を振り返ってまとめ、議論を深める |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する 予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
特になし
授業の中で提示する
授業中のコメント30%、レポート70%
特になし