本講義は、科学史を社会の中での科学者の生き方を考えるための実例として提供する。
具体的には、ある歴史上の科学者にスポットライトを当て、その人物についての一次資料(本人が残した著作)、二次資料(伝記や解説)、そして映像作品の抜粋を比較する。それぞれの描写の違いを検討し、科学者の人生や業績が社会の中でどのように受け取られているのかを考える。
本科目を履修することによって、以下を習得する。
1) 歴史上の科学者の人生や業績を多面的に捉えることができる。
2) 科学者のあり方について多面的に意見を述べるための基礎知識を身に付ける。
科学史 科学哲学 科学者 社会
専門力 | ✔ 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
最初に科学者の業績と歴史の流れについての簡単な講義を行い、その後、一次資料、二次資料、映像作品を比較する。資料はグループで音読する。
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | ガイダンス アリストテレスと自然 | アリストテレスを例に、古代ギリシアの哲学者について知る。 |
第2回 | レオナルド・ダ・ヴィンチと発明 | ダ・ヴィンチを例に、ルネサンス期の高等職人について知る。 |
第3回 | ガリレオ・ガリレイと実験 | ガリレイを例に、17世紀前半の宮廷付き哲学者について知る。 |
第4回 | アイザック・ニュートンと数学 | ニュートンを例に、17世紀後半の数学と大学について知る。 |
第5回 | アントワーヌ・ラヴォアジエと化学 | ラヴォアジエを例に、18世紀の化学とアカデミーについて知る。 |
第6回 | マリー・キュリーと放射線 | キュリーを例に、19世紀後半の物理学と女性科学者について知る。 |
第7回 | ジェームズ・ワトソンとDNA | ワトソンを例に、20世紀の生物学と競争について知る。 |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
特になし。
板倉聖宜、『科学者伝記小事典』、仮説社、2000年。
授業への参加(出席と小レポート)50% 、期末レポート 50%
主に日本語の文献と映像資料、一部で英語の映像資料を利用する。
そのため、中級以上の日本語読解力と、初級以上の英語聴解力があることが望ましい。
4/10(水)は、授業は実施しません。
この授業の実施日は、4/17(水),24(水)、5/1(水),8(水),15(水),22(水) ,29(水)の全7回です。