この講義では,毎年題材を変えて現代の技術史研究を展望していきます.本年度は「戦争と技術」をテーマとします.
好むと好まざるをにかかわらず戦争は常に人類の歴史と共にありました.そして戦争を最も変化させてきた変数は技術でした.20世紀以降の目まぐるしい技術変化を駆動した主体の一つが軍事組織であったことに疑問の余地はありません.戦争に向き合うにあたっては,まずその歴史とパターンについて,地に足の着いた認識を得ることから始めねばなりません.本講義は,軍事と技術の関わりについて,そうした議論のための土台構築を目標とします.
1. 現代の技術史研究を通じて,技術の様態についての視野を広げること
2. 技術を歴史と結びつけて考えられるようになること
技術史,軍事技術,戦争
専門力 | ✔ 教養力 | コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
毎回60-80分程を講義をおこない,毎回各自コメントを提出してもらいます.グループワークの時間を設ける場合があります.
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | イントロダクション:軍事革命 | とくに設けない |
第2回 | 産業革命の軍事的インパクト:蒸気機関,鉄甲船,電信 | 講義中に指示する |
第3回 | 二つの世界大戦と科学技術動員 | 講義中に指示する |
第4回 | 総力戦(1) 航空宇宙開発と戦争 | 講義中に指示する |
第5回 | 総力戦(2) 原子力と核兵器 | 講義中に指示する |
第6回 | 総力戦(3) 防衛技術としてのコンピュータとインターネット | 講義中に指示する |
第7回 | デュアルユースについて考える | 講義中に指示する |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
特に設けない
アレックス・ローランド,塚本 勝也訳『戦争と技術』(創元社,2020)
毎回のフォーム提出(50%)と期末レポート(50%)で評価する. なお,レポートでChatGPTなどの対話型AIを使用する場合その旨を記載し,その正しさを文献情報を示して裏付けを行うことが求められる.
特に履修要件は設けない.
kawanishi.t.ac[at]m.titech.ac.jp
4/10(水)は、授業は実施しません。
この授業の実施日は、4/17(水),24(水)、5/1(水),8(水),15(水),22(水) ,29(水)の全7回です。