本講義では,「技術 art, craft, technology」及びこれと関連する概念について哲学史・思想史的立場から検討していきます. 古代以来,人間は「技術」とはなにかを繰りかえし問い続けてきました,この講義では過去の「技術」理解の歴史を辿ることにより,より多角的に「技術」について考える視座を提供することを目標とします.
1. 言葉の変化を通じて我々の認識の歴史依存性を理解する
2. 言葉の歴史を通じて西洋技術が出現した歴史的条件を理解する
科学,技術,技術革新,芸術
専門力 | ✔ 教養力 | コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
一般的な講義形式で進めます.講義後に授業へのコメントを提出してもらいます.講義冒頭で前回の質問に答えたのち,講義に入ります。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 古代における「技術」,プロメテウス神話の検討 | 特に設けない. |
第2回 | プラトンにおける「技術」 | リーディング課題を指示する。 |
第3回 | アリストテレスにおける「技術」 | リーディング課題を指示する。 |
第4回 | ラテン世界への翻訳:「自由学芸七科」の由来 | リーディング課題を指示する。. |
第5回 | 古代ローマ-中世ヨーロッパにおける「機械技芸」 | リーディング課題を指示する。 |
第6回 | ルネサンスにおける「区分撤去」 (1) 高級職人層による art の学問化 | リーディング課題を指示する。 |
第7回 | ルネサンスにおける「区分撤去」 (2) 学者サイドの技術への接近 | リーディング課題を指示する。 |
第8回 | 「区分再設定」:フランシス・ベーコンと科学革命 | リーディング課題を指示する。 |
第9回 | 百科全書派における「技術」 | リーディング課題を指示する。 |
第10回 | art の「芸術」化 | リーディング課題を指示する。 |
第11回 | 産業革命期機械論:ユア,バベッジ,マルクス | リーディング課題を指示する。. |
第12回 | ドイツ語圏技術論の勃興: 史的唯物論と技術決定論 | リーディング課題を指示する。 |
第13回 | ヴェブレン技術論と technology 概念の誕生 | リーディング課題を指示する。 |
第14回 | 総括:人工環境としての技術 | 特に設けない. |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
特に設けない
Eric Schatzberg. Technology: Critical History of a Concept. (Chicago: University of Chicago Press 2018)
毎回のフォーム提出(20%)と期末レポート(80%)で評価する. なお,レポートでChatGPTなどの対話型AIを使用する場合その旨を記載し,その正しさを文献情報を示して裏付けることが求められる.
特に設けないが,哲学・思想及び語学に関心があることが望ましい。
kawanishi.t.ac[at]m.titech.ac.jp