2024年度 歴史学A   History A

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開講元
文系教養科目
担当教員名
澤井 勇海 
授業形態
講義    (対面型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
月5-6(W9-325(W934))  
クラス
-
科目コード
LAH.H105
単位数
1
開講年度
2024年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2024年4月3日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

【テーマ】歴史学概論
本講義は、歴史学概論として、歴史学に関する基礎的な知識や思考法を身につけることを目的とする。まず、歴史を学ぶ・歴史に学ぶとはどういうことかを議論した上で、史学史や歴史哲学、歴史学方法論、ジェンダー史の展開などを概観する。また、歴史学の基礎にある「実証」とは何かを検討した上で、いわゆる歴史修正主義の何が問題かを指摘する。さらに、歴史学にて用いられる諸史料を堪能した上で、史料を管理・保存・公開するアーカイブの重要性と、情報公開請求などを用いて能動的に史資料を引き出す方法についても論じる。

到達目標

①歴史学に関する知識やその基礎的な思考法を学び、現代社会を再考する一つの方法を身につける。
②リアクションコメントの提出などを通じて、自身の考えを的確に表現し発信する力をつける。
③歴史の多面性を理解することで、グローバル化する社会において多様な人々と協働を行うための知的基盤を獲得する。

キーワード

歴史学、史学史、「実証」、歴史修正主義、ジェンダー史、公文書、書簡、日記、オーラルヒストリー、アーカイブ、情報公開

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

スライドを用いて講義形式で行う。毎回の講義の最後に、講義における疑問や感想、意見などを記したリアクションコメントの提出を求める(オンラインでの提出となる)。有用なコメントについては、必要に応じ次回講義の冒頭にて補足説明や応答を行い、双方向的なコミュニケーションを通じて理解の深化を試みる。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 イントロダクション 本講義の概要や到達目標、参考文献、成績評価方法などを説明する。
第2回 歴史を学ぶ/歴史に学ぶ 現代社会では、「歴史に学ぶ」なる主張が持て囃される一方、「歴史など役に立たない」という言説も流通しているが、歴史を学ぶ/歴史に学ぶ意義は何かを再考する。
第3回 歴史学の潮流と方法 史学史と歴史哲学の要点を簡単に紹介した上で、日本における歴史学方法論の展開や、社会科学における歴史学的手法、ジェンダー史の重要性なども理解する。
第4回 「実証」と歴史修正主義 歴史学の方法の根本は「実証」にあるが、「実証」とは何かを議論した上で、この意味でいわゆる歴史修正主義にどのような問題があるかも検討する。
第5回 歴史学と史料 歴史学的な「実証」を行うために様々な史料が用いられるが、公文書や書簡、日記、オーラルヒストリーなどにとくに着目して、史料から広がる歴史の世界を味わう。
第6回 歴史学とアーカイブ・情報公開 史料を管理・保存・公開するアーカイブにはどのようなものがあるかを見た上で、現代日本の公文書管理や情報公開の利点や問題点についても理解する。
第7回 期末試験・まとめ 学習内容の理解度を確認するための試験を実施した上で、歴史学概論として講義内容をまとめる。

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,参考書やスライド等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

とくになし

参考書、講義資料等

講義全般に関する参考書として、以下の二点を挙げる(購入の必要なし)。
・東京大学教養学部歴史学部会『東大連続講義 歴史学の思考法』岩波書店、2020年
・升味準之輔『なぜ歴史が書けるか』千倉書房、2008年
その他、講義の中でも必要に応じて紹介する。

成績評価の基準及び方法

期末テスト80%、リアクションコメント20%。
期末テストは記述式・持ち込み不可。

関連する科目

  • 歴史学B
  • 歴史学C
  • LAH.S414 : 文系エッセンス14:歴史学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

義務教育や高校レベルの歴史の予備知識があるのが望ましいが、講義中でも基礎的な知識を適宜確認しながら進行する予定である。

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

i.sawai[at]ila.titech.ac.jp

オフィスアワー

教員にメールなどで事前連絡の上で、互いの予定を鑑みて個別的に設定。

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