本講義は、古代から19世紀までの西洋美術の大まかな流れを知るための導入的な科目です。パルテノン神殿、ゴシック建築、ミケランジェロ、レンブラント、マネなどの主要な作品を鑑賞しながら、西洋社会がどのような価値観を重視し、また芸術にどのような役割を期待してきたのかも考えます。教員による一方的な授業ではなく、グループワーク等学生のみなさんの積極的な参加によって授業を進めていきます。
本講義のねらいは、ふたつあります。ひとつは、西洋文化を理解する上で不可欠な基礎的教養を身につけること。もうひとつは、自分の感じたことや考えたことを説得的に伝えるコミュニケーション力も身につけることです。
本講義を履修することによって以下の能力を修得することを目指します。
1)西洋美術の歴史的な流れを当時の文化的社会的背景を含めて説明することができる
2)芸術作品を能動的に鑑賞する楽しさを知り、ひるむことなく新しい作品に向き合えるようになる
3)自分の感覚的な印象を、分析的かつ総合的に言葉にすることができる
4)他者との議論を通じて、作品を多角的にとらえることができる
アート、西洋美術、グループワーク
専門力 | ✔ 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
作品からうける印象を受講者に発言してもらい、それをもとに講師が解説をすすめます。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | イントロダクション | 2つの作品の比較しながら鑑賞する面白さを知る。 |
第2回 | 古代から中世、ルネサンスの夜明け | 古代から中世にかけて芸術が果たしていた役割を説明できるようになる。 |
第3回 | ルネサンス | 美術史におけるルネサンスの意味を説明できるようになる。 |
第4回 | バロック | ルネサンスとバロックの違いを理解する。静物画の意味を説明できるようになる。 |
第5回 | 静物画 | 静物画の意味を説明できるようになる。 |
第6回 | モデルニテ | モデルニテの概念を説明できるようになる。 |
第7回 | レポート発表 | これまでの授業の成果を持ち寄り、発表する。 |
学修効果を上げるため,配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書はありません。
授業で使うスライドと関連資料はウェブで配布します。
ディスカッションへの参加(30%)、授業ごとの小課題(10%)、最終レポートと発表(60%)
事前に身につけているべき知識や技術はありません。
ito.a.ah[at]m.titech.ac.jp
メールで事前予約すること。居室は西9号館913号室。