本講義は、簡単な正解のない様々な課題に対して、多様な人々が「協働」で取り組むことが求められる時代に、人と人が対面して話し合うコミュニケーション力を高める。自ら良き話し手、聴き手になるだけではなく、人々が集い話し合う場を適切に創り、円滑に進行していく「ファシリテーション」の基礎を身につける。
ねらいは、今後のチームでの研究活動や仕事など、様々な人が協働する場に活かせる生身のコミュニケーション力を、楽しいワークショップ体験を通じて向上させること。
本講義を履修することによって以下の能力を修得する。
1)初対面の人とでも、創造的な対話が楽しめる、対人コミュニケーションの力を身につける。
2)人々が集い話し合う適切な場を創り、円滑に進行するファシリテーションの基本を身につける。
コミュニケーション、ファシリテーション、対話、協働、ワークショップ
専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
教員からの一方的な講義ではなく、受講生が主体となって小グループで話し合ったり、考えたり、創造したりする参加体験型のワークショップ形式で行う。小グループでの自己紹介や対話、ペアでのインタビュー、全員参加のワールドカフェというワークショップなどを経験する。後半は、人が集う場をデザインし進行するファシリテーションについて実践的に学ぶ。最後に、自らグループワークを企画し進行するファシリテーター役を実際に体験し、フィードバックしあう。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | オリエンテーション、グループワーク体験 | 体験をふりかえり、ミニレポートに言語化する。 |
第2回 | ワークショップ入門 | テキスト(配布資料)を読み、要約と応答を書く。 |
第3回 | 聴くことと話すこと実習。 | 体験をふりかえり、ミニレポートに言語化する。 |
第4回 | 相互インタビュー:ペアでお互いに聴き合う。それを記事にまとめてみる。 他己紹介:聴いた話をまとめた記事を紹介し合う。 | 体験をふりかえり、ミニレポートに言語化する。 |
第5回 | ワールドカフェ①:全員参加の対話ワークショップを体験する。 | 体験をふりかえり、ミニレポートに言語化する。 |
第6回 | ワールドカフェのふりかえり、ファシリテーション入門。 | テキスト(配布資料)を読み、要約と応答を書く。 |
第7回 | ファシリテーションの基礎スキル①:「場」づくり | 体験をふりかえり、ミニレポートに言語化する。 |
第8回 | ファシリテーションの基礎スキル②:グループサイズと問い | 体験をふりかえり、ミニレポートに言語化する。 |
第9回 | ファシリテーションの基礎スキル③:見える化とプログラムデザイン | 体験をふりかえり、ミニレポートに言語化する。 |
第10回 | ファシリテーションの基礎スキル④:まとめ 自分が創ってファシリテートしたい場は? | 体験をふりかえり、ミニレポートに言語化する。 |
第11回 | ファシリテーター実習に向けて | 自分なりのワークショップの企画とプログラムデザインを作る |
第12回 | ファシリテーター実習①:自分で企画したグループワークを進行してみる | 実践した人は、ふりかえり。次週の人は準備。 |
第13回 | ファシリテーター実習②:自分で企画したグループワークを進行してみる | 実践した人は、ふりかえり。次週の人は準備。 |
第14回 | ファシリテーター実習③:自分で企画したグループワークを進行してみる | 実践した人はワークのふりかえり。全員、全体のふりかえりレポートを書く。 |
第15回 | 全体のふりかえり:ふりかえりレポートを元に、学びを確認する | 総復習 |
特に指定しない。
『ワークショップ』(中野民夫著、岩波新書)、『ファシリテーション革命』(中野民夫著、岩波アクティブ新書)
授業への参加度(毎回の宿題と積極的なフル参加):75%、最後のファシリテーター実習の自己評価・他者評価:25%
参加型の授業なので、積極的な参加意欲は不可欠。グループワークの妨げになるので、遅刻はしない。