2022年度 文化人類学B   Cultural Anthropology B

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開講元
文系教養科目
担当教員名
田中 理恵子 
授業形態
演習    (ライブ型)
メディア利用科目
対象
曜日・時限(講義室)
月1-2(W621)  木1-2(W621)  
クラス
-
科目コード
LAH.H203
単位数
2
開講年度
2022年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2022年8月4日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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media

講義の概要とねらい

この授業では,世界のさまざまなパフォーマンス(音楽・映像・パフォーマンス・エッセイ等)から,今日の社会問題を検討します。具体的に扱うテーマは,仮想現実,引きこもり,アイデンティティ,マイノリティ,格差,摩擦,差別,社会制度,食の安全,環境,といったものです。理論的には文化人類学に基づくグローバル・スタディーズおよび異文化間コミュニケーション論を参照しながら,具体的な事例にそって幅広く検討します。新型コロナ感染症のまん延によって,現代の生き方・コミュニケーションのあり方は見直しを求められてきました。この授業を通して新たな視座を模索し,みなさんの世界を広げていってください。

到達目標

(1) グローバル・スタディーズおよび異文化間コミュニケーション論の基本スタンスを体得する。
(2) 現代文化研究をめぐる問題系を理解する。
(3) 文化とアイデンティティの多様性について理解を深め,自分なりの考えを表現できる。

キーワード

文化人類学,社会問題,パフォーマンス,メディア,経験

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

・Zoomを用いたオンライン授業です。
・演習主体の授業であり、毎回の授業は、1)講義をはさみながら、2)各テーマに関するペアワークやグループワークを実施し、3)その内容をアンケートやチャットで書き込みながら全体で共有・検討する、といった流れで進行します。
・質問はチャットなどを用いて随時受け付けます。
・毎回の授業終了後には、Googleフォームでコメントシートを提出する必要があります。
・コメントシートの内容は、次回授業の冒頭で検討します。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 ハンバーガー帝国 食の安全とグローバリゼーション
第2回 リュミエール! 「いま・ここ」をみつめる技術と美学
第3回 ダリの夢 つながり流れる世界とわたし
第4回 引きこもりからみた世界 夢/現実、リアリティとは
第5回 さまよえる風景 「グローバル・スケープ」と現代
第6回 「わたしたち」という幻想 創られる伝統・共同体
第7回 ネーションの結びつき 集団的無意識
第8回 境界領域を生きる人びと 国境・国民・国家のはざまで
第9回 エスニシティを見つめる 行為主体とは誰なのか
第10回 生きること マイノリティの生政治
第11回 社会問題が生じるとき 格差・摩擦・抵抗
第12回 脱領土化の果てに ハイブリディティ論
第13回 世界をみつめる 脱人間中心主義・自然主義
第14回 まとめ わたしと世界の距離について

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

特定の教科書は使用しない。

参考書、講義資料等

指定の教科書はとくにない。参考文献は適宜授業内で紹介するが,一例は以下のとおり。

M.マクルーハン(1968). グーテンベルクの銀河系. 竹内書店.
A.アパデュライ (2004). さまよえる近代:グローバル化の文化研究. 平凡社.
B.アンダーソン (2004). 定本想像の共同体:ナショナリズムの起源と流行. 図書新聞.
N. García Canclini et al. (2005). Hybrid cultures : strategies for entering and leaving modernity. University of Minnesota Press.
K.ユクスキュル (2005). 生物から見た世界. 岩波書店.
J.リッツア (2008). マクドナルド化した社会:果てしなき合理化のゆくえ. 早稲田大学出版部.
M.フーコー (2012). 真理の勇気. (ミシェル・フーコー講義集成) . 筑摩書房.

成績評価の基準及び方法

授業参加度40% 授業内課題20% 期末テスト40%
ただし出席が2/3に満たない受講者は、期末テストの受験資格がありません。

関連する科目

  • LAH.H103 : 文化人類学A
  • LAH.H303 : 文化人類学C

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

事前に身に付けているべき知識や技術はないが,授業内容と自身の関心を結びつけて,積極的に参加すること。

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