本講義では、企業の財務担当者、リスク管理担当者が直面するコーポレートファイナンスの課題、すなわち「企業価値向上に向けた財務投資マネジメント」に焦点をあてる。
リスク計量手法、金融商品・デリバティブを使ったリスクヘッジ手法、社債・信用格付評価等について、理論と実務の両面からの解説をする。
コーポレートファイナンスの各理論とその関連性を習得することで、日々変化する現実社会の企業活動においてどのように応用されているのかを考察し実践してほしい。
本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1)リスク管理手法を理解し、リスクの定量化ができる。
2)デリバティブによるリスクヘッジ手法を検討できる。
3)社債・信用リスク評価ができる。
コーポレートファイナンス、企業価値評価、ファイナンス数理、財務諸表分析、リスク管理、デリバティブ
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
前半で企業価値評価に必要な財務諸表分析、ファイナンス数理の基礎を学び、後半で実践的な企業価値評価、社債の評価などを行う。
全体を通して、理論だけでなく実務での応用例を紹介する。
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | ガイダンス / 企業のリスク管理 ERM、リスクファクターとモデル化について | リスク管理フレームワークの理解 |
第2回 | 定量的リスク管理モデル 市場リスク管理モデルの理論と実務 | 市場リスク量計算の計算 |
第3回 | 定量的リスク管理モデル 信用リスク管理モデルの理論と実務 | 信用リスク量計算の計算 |
第4回 | リスクヘッジ手法1 スワップ取引の概要と評価 | スワップの理解と価値評価 |
第5回 | リスクヘッジ手法2 オプション取引の概要と評価 | オプションの理解と価値評価 |
第6回 | 様々なデリバティブ商品 デリバティブ商品の概要 | 様々なデリバティブ商品の理解 |
第7回 | 資金調達手法と社債・信用格付評価 信用リスク評価手法の理論と実務 | 社債の評価、企業の格付モデルの理解 |
第8回 | コーポレートファイナンス理論の現状と課題 実務上のファイナンス理論の課題について | 現実の企業活動への応用にあたっての課題の理解 |
特に指定しない
ブリーリー、マイヤーズ、アレン 『コーポレートファイナンス 第10版』 日経BPマーケティング, ISBN-978-4-8222-4860-4,
コーポレートファイナンス理論と応用について,その理解度を評価
レポート(100%)
基礎的な数学(微分積分、確率統計、線形代数)の理解