2022年度 地盤材料力学   Mechanics of Geomaterials

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開講元
土木工学コース
担当教員名
澤田 茉伊 
授業形態
講義    (ライブ型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火3-4(H119A)  金3-4(W931)  
クラス
-
科目コード
CVE.C401
単位数
2
開講年度
2022年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2022年5月2日
講義資料更新日
-
使用言語
英語
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講義の概要とねらい

土は,土粒子,水,空気,からできており,これらの構成要素の比率によって,工学的な性質が様々に変化する材料である。降雨による斜面崩壊や,廃棄物処分場の浸透など,不飽和土の力学は,地盤の防災・環境問題に取り組む上で欠かせない,地盤工学の重要分野である。本科目では,不飽和土の水分移動,熱移動,強度・変形特性について理解することを目的とする。

到達目標

・土の保水の仕組みとモデル化,浸透挙動を表す支配方程式,保水性を利用した遮水方法,を理解する。
・大気と地盤の熱移動,不飽和土の熱的性質,熱移動を表す支配方程式,断熱性の活用,を理解する。
・不飽和土の強度・変形特性に対するサクションの寄与を理解し,降雨時の斜面安定問題に応用する。
・上記に関する学術論文を読み,理解した内容をわかりやすくプレゼンテーションする。

キーワード

不飽和土,保水性,浸透,熱的性質,斜面安定

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

講義,演習,受講学生によるプレゼンテーションとする。講義・演習回では,レポート課題の提出をもって出席とみなす。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 不飽和地盤の間隙水圧 不飽和土の間隙水圧の考え方を理解する。
第2回 保水性と透水性 土の保水の仕組みと不飽和状態での透水性について理解する。
第3回 不飽和浸透流 不飽和浸透流の支配方程式と境界条件を理解する。
第4回 演習1 不飽和土の水分移動に関する演習問題に取り組む。
第5回 不飽和浸透流の応用―キャピラリーバリア― 砂礫の不飽和浸透特性の違いを利用した遮水方法を理解する。
第6回 熱移動と熱的性質 不飽和土の熱的性質と熱移動の支配方程式について理解する。
第7回 地盤の断熱性の活用 土の断熱性の多様な活用について理解する。
第8回 プレゼンテーション1 不飽和土の水分移動に関する論文を読み,プレゼンテーションを行う。
第9回 強度定数 サクションの強度定数への寄与について理解する。
第10回 降雨時の斜面安定 雨水の浸透過程における斜面安定の評価方法を理解する。
第11回 演習2 不飽和土の斜面安定に関する演習問題に取り組む。
第12回 不飽和地盤の応力変数 不飽和土の強度・変形を支配する応力変数(有効応力)について理解する。
第13回 プレゼンテーション2 不飽和土の力学特性に関する論文を読み,プレゼンテーションを行う。
第14回 総括 全体を振り返り,課題の解説と質問の時間を設ける。

授業時間外学修(予習・復習等)

各回の復習と課題に取り組むこと。プレゼンテーションは,資料を作成し,練習をしておくこと。

教科書

必要な資料,論文は講義時に配布する

参考書、講義資料等

Fredlund, D. G., & Rahardjo, H. (1993). Soil mechanics for unsaturated soils. John Wiley & Sons.
Jury, W. A., & Horton, R. (2004). Soil physics. John Wiley & Sons.
地盤工学会不飽和地盤の挙動と評価編集委員会 (2005). 不飽和地盤の挙動と評価, 丸善出版 [in Japanese]

成績評価の基準及び方法

レポート(40%),プレゼンテーション(40%),出席(20%)

関連する科目

  • CVE.C201 : 土質力学第一
  • CVE.C310 : 土質基礎工学
  • CVE.C402 : 地盤安定特論
  • CVE.C202 : 土質力学第二
  • CVE.C311 : 地盤調査・施工学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

土質力学第一(CVE.C201), 土質力学第二(CVE.C202), 土質基礎工学(CVE.C310)を履修していること,または同等の知識があること

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

澤田茉伊(sawada.m.af[at]m.titech.ac.jp, 2798)

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