非線形最適化の理論とアルゴリズムについて、その基礎を説明する。交通ネットワーク分析の中で最も基礎となる利用者均衡(User Equilibrium)の概念を定式化し、制約付きの非線形最適化問題の解が満足する条件と等価であることを述べる。需要固定型の利用者均衡モデルをベースに、需要変動型のモデル、確率均衡モデルへと展開できることを示す。
様々な利用者均衡モデルの定式化と解法を理解することにより、利用者均衡モデルが交通ネットワークの計画と運用にどのように応用できるかを理解することが狙いである。
1) 交通ネットワークの均衡分析の役割を理解する。
2) 非線形計画法(Nonlinear Programing)の理論とアルゴリズムを理解する。
3) ネットワーク上の利用者均衡(User Equilibrium)の理論と数値計算法を理解する。
4) 均衡モデルを応用した交通計画の枠組みを理解できるようになる。
交通ネットワーク,利用者均衡,非線形計画法
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
講義中心でトピックスごとに演習を行う
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 交通ネットワーク分析の役割 | 交通ネットワーク分析の役割を理解 |
第2回 | 交通ネットワークのグラフ表現 | 交通ネットワークのグラフ表現の理解 |
第3回 | リンクコスト関数 | リンクコスト関数を理解 |
第4回 | 制約条件のない非線形最適化の理論 | 制約条件のない非線形最適化の理論を理解 |
第5回 | 制約条件のある非線形最適化の理論 | 制約条件のある非線形最適化の理論を理解 |
第6回 | 需要固定型利用者均衡モデルの定式化 | 需要固定型利用者均衡モデルを定式化 |
第7回 | 非線形最適化問題の解法 | 非線形最適化問題の解法を理解 |
第8回 | 需要固定型利用者均衡モデルの解法 | 需要固定型利用者均衡モデルの解法を理解 |
第9回 | これまでの講義のまとめと演習 | 均衡モデルの基礎の演習 |
第10回 | 需要変動型利用者均衡モデルの定式化 | 需要変動型利用者均衡モデルを定式化 |
第11回 | 需要変動型利用者均衡モデルの解法 | 需要変動型利用者均衡モデルの解法を理解 |
第12回 | 確率的利用者均衡モデルの定式化 | 確率的利用者均衡モデルを定式化 |
第13回 | 確率的利用者均衡モデルの解法 | 確率的利用者均衡モデルの解法を理解 |
第14回 | 利用者均衡モデルの応用(1):交通需要予測 | 交通需要予測への応用 |
第15回 | 利用者均衡モデルの応用(2):交通ネットワークの運用 | 交通ネットワークの運用への応用 |
Sheffi, Y. (1985) Urban Transportation Networks: Equilibrium Analysis with Mathematical Programming Methods, Prentice Hall.
とくになし
中間試験とレポート40%、定期試験60%
とくになし