建築のデザインには、それ自体の形や素材に工夫を凝らし、さらにはそこに住まう人々の暮らしや風土と一体となって、光や熱、風、水といった環境要素をコントロールし、居心地のよい空間や場所をつくり出すという面白さが潜んでいる。世界各地の民家や集落で培われてきた自然のポテンシャルを生かす工夫はその原型としてあり、現在では、環境工学などの科学的アプローチと組み合わされることで、パッシブデザインやライフサイクルカーボンマイナスなど、持続可能な社会に向けた建築において重要な方法論のひとつとなっている。
本授業では、環境と応答する建築デザインに関する背景、理論、設計手法、実例について学ぶことで、環境を読み取り、建築デザインに活用するためのリテラシーを高めることをねらいとする。
環境と応答する建築デザインの背景、理論、設計手法、実例について理解し、環境を読み取り、建築デザインに活用するためのリテラシーを高める。
環境と応答する建築、サステイナブル・デザイン、パッシブデザイン、ライフサイクルカーボンマイナス
✔ 専門力 | ✔ 教養力 | コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
講義を通して環境と応答する建築の背景、理論、設計手法、実例について概説し、演習課題を通して気候風土と建物のかたち、温熱環境の関係をより具体的に検討する。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 講義1:環境と応答する建築の視点 | 建築・人・場所・ものの相互関係を理解する |
第2回 | 講義2:パッシブ気候図とSolar Designer | 環境を読み解くツールを理解する |
第3回 | 講義3:環境と時間・循環 | ライフサイクルやエンボディドエナジーを理解する |
第4回 | 演習課題の発表・討議 | 気候風土と建物のかたち、温熱環境の関係を理解する |
特になし
「自然エネルギー利用のためのパッシブ建築設計手法事典」彰国社
「住まいの中の自然 パッシブデザインのすすめ」丸善
「LCCM住宅の設計手法 デモンストレーション棟を事例として」建築技術
「時間を織り込む住宅設計術」彰国社
「環境のイエ フィジックスと住空間デザイン」学芸出版社
「設計のための建築環境学 みつける・つくるバイオクライマティックデザイン」彰国社
発表、レポート
特になし
集中講義