2018年度 有機化学第一(アルカン,ハロアルカン)   Organic Chemistry I (alkanes and haloalkanes)

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開講元
生命理工学系
担当教員名
中村 浩之  清尾 康志  森 俊明  大窪 章寛  松田 知子  布施 新一郎 
授業形態
講義
曜日・時限(講義室)
火7-8(H101)  金7-8(H101)  
クラス
-
科目コード
LST.A202
単位数
2
開講年度
2018年度
開講クォーター
1Q
シラバス更新日
2018年6月27日
講義資料更新日
2018年4月28日
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

 生命理工学の対象は言うまでもなく有機化合物である。そこで本講義では、有機化合物を利用しあるいは研究するために必要な基礎事項、すなわちそれらの命名法、性質、分析法、反応、合成法、および利用についての知識および考え方を、体系的かつ網羅的に解説する。内容は、IUPAC命名法、分子の電子状態と結合、分子の立体的な構造、分子構造の機器(NMR、IR、MS)による分析法、官能基の反応、炭素—炭素結合形成反応と有機合成、天然および人工の有機化合物の利用などであり、理解を助けるための理論的背景や個々の項目の相互関係も同時に示しながら、教科書に従い順を追って講義する。
 有機化学を学ぶにあたって、まず化合物の命名法や分子の結合の電子状態とそれに基づく性質や構造、そして化学反応の記述に不可欠な有機電子論など、全体に共通する総論的な知識や考え方の修得を確実なものとする。次に、有機化合物の個々の官能基の特徴的な反応や機器分析法について、ただ各論として暗記するだけでなく先の総論に基づく論理的な理解のもとで、学習内容を定着させる。さらに、ここで学んだ総論と各論の知識や考え方を再確認した上でこれらを横断的に理解する能力の向上を目指し、有機化合物の合成や天然および人工の有機化合物の利用についての見識を与える。すなわち本講義では、有機化学の基本的知識や考え方を修得させると同時に、それがカバーする利用範囲も把握させる。

到達目標

本講義を履修することにより次の能力を修得する。 
1) 有機化合物の構造を見て命名ができ、逆に名称から立体的な構造式が書ける。2)有機化合物の電子状態や結合様式を理解し、それに基づき性質や構造を説明できる。 3)有機電子論により、反応経路を電子の流れを矢印で示して議論できる。 4)有機化合物の個々の官能基の特徴的な反応について提示できる。5)官能基の反応と炭素—炭素結合形成反応により、有機化合物の合成計画を立案できる。6)天然および人工の有機化合物の利用についてアプローチを想定できる。

キーワード

有機分子の構造と結合、構造と反応性(酸と塩基、極性分子と非極性分子)、アルカンの反応、シクロアルカン、立体異性体、ハロアルカンの性質と反応(二分子求核置換反応)、ハロアルカンの反応(一分子求核置換反応と脱離反応の経路)

学生が身につける力

国際的教養力 コミュニケーション力 専門力 課題設定力 実践力または解決力
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授業の進め方

下記の教科書の内容に沿ってその順で講義する。(したがって講義箇所について、教科書の予習・復習を各自で行うこと。)毎回の授業の最後の10分間で小演習を行い、その解答や注意点は次回の授業の冒頭で解説する。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 イオン結合と共有結合 8電子則、Lewis構造式、共鳴構造
第2回 混成軌道 原子軌道、分子軌道、混成軌道
第3回 酸と塩基 酸と塩基、化学反応の速度論および熱力学、求核剤と求電子剤、官能基
第4回 アルカンの構造ならびに物理的性質 直鎖アルカンと分岐アルカン、アルカンの命名、単結合のまわりの回転
第5回 アルキルラジカルの構造 アルカンの結合の強さ、超共役、ラジカル連鎖機構
第6回 ラジカル的ハロゲン化 メタンのハロゲン化、高級アルカンの塩素化(相対的反応性と選択性)
第7回 シクロアルカンの命名と物理的性質 環のひずみとシクロアルカンの構造、ひずみのないシクロアルカン
第8回 置換シクロヘキサン より大きな環のシクロアルカン、多環アルカン
第9回 キラルな分子 光学活性、絶対配置(R,S順位則),Fischer投影図
第10回 複数の立体中心をもつ分子 ジアステレオマー、メソ化合物
第11回 化学反応における立体化学 ラセミ体、エナンチオマ−、エナンチオマ−の分離
第12回 求核置換反応 ハロアルカンの物理的性質、求核置換反応の反応機構と反応速度論
第13回 SN2反応の立体化学 前面攻撃・背面攻撃、構造とSN2の反応性(脱離基と求核剤)
第14回 一分子置換反応 SN1反応の立体化学、SN1反応の溶媒、脱離基ならびに求核剤の影響
第15回 一分子脱離反応と二分子脱離反応 E1反応、E2反応、置換反応と脱離反応の競争

教科書

ボルハルトショア―現代有機化学(上)第6版 化学同人

参考書、講義資料等

ボルハルトショア―現代有機化学・問題の解き方 第6版 化学同人、ボルハルトショア―現代有機化学(上)第6版 化学同人

成績評価の基準及び方法

毎回の授業の最後に行う小演習の取り組み(30%)と、期末試験の成績(70%)の合算で評価する。

関連する科目

  • LST.A207 : 有機化学第二(アルコール,アルケン)
  • LST.A212 : 有機化学第三(ベンゼン,ケトン)
  • LST.A217 : 有機化学第四(カルボニル化合物,アミン)
  • LST.A333 : 生物有機化学
  • LST.A343 : 医薬品化学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

無し

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

大窪章寛(aohkubo[at]bio.titech.ac.jp)

オフィスアワー

水曜日(10:00−12:00)メールでの事前連絡が必要。

その他

「有機化学第一 (アルカン、ハロアルカン)」〜「同第四 (カルボニル化合物、アミン)」の内容は重複しないため、全てを順番に履修して有機化学全体が効果的に学習出来る構成になっている。したがって、この順で連続して履修するのが好ましい。「有機化学第一 (アルカン、ハロアルカン)」〜「同第四 (カルボニル化合物、アミン)」の修得後は、より専門的な有機化学の講義として「生物有機化学」と「医薬品化学」が開設されているので、各自の志向によりこれらの両方または片方を、さらに履修することを勧める。

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