数理・計算科学への応用を目的として関数解析の基礎を講義する.Lebesgue空間やSobolev空間等の基礎的な関数空間論,Fourier変換を理解し,偏微分方程式の解法等への応用力を身につける.
本講義では数理・計算科学の諸問題を関数解析に現れる概念を用いて厳密に扱うことの重要性を学ぶ.特に関数不等式,Fourier変換,超関数の理論の基礎を習得し,偏微分方程式等への応用ができることを目標とする.
関数空間,関数不等式,Fourier変換,超関数,偏微分方程式
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
関数解析の基礎および微分方程式の応用を目標としたFourier変換および超関数の理論を講義する.講義内容の理解を深めるために,演習問題が出題される.
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | Banach空間とその例 | 講義の内容を理解する. |
第2回 | Lebesgue空間 | 講義の内容を理解する. |
第3回 | 関数空間における種々の不等式 | 講義の内容を理解する. |
第4回 | たたみこみと軟化子 | 講義の内容を理解する. |
第5回 | Fourier変換の性質 | 講義の内容を理解する. |
第6回 | Fourierの反転公式 | 講義の内容を理解する. |
第7回 | 急減少関数の性質 | 講義の内容を理解する. |
第8回 | 超関数 | 講義の内容を理解する. |
第9回 | 緩増加超関数とFourier変換 | 講義の内容を理解する. |
第10回 | 超関数の微分とSobolev空間 | 講義の内容を理解する. |
第11回 | Sobolevの埋め込み定理とRellichのCompact性定理 | 講義の内容を理解する. |
第12回 | 超関数のたたみこみ | 講義の内容を理解する. |
第13回 | 超関数のLaplace方程式への応用 | 講義の内容を理解する. |
第14回 | 超関数の熱方程式への応用 | 講義の内容を理解する. |
第15回 | 超関数の波動方程式への応用 | 講義の内容を理解する. |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
初回の講義に紹介する.
特に指定しない.
レポートを課し,理解度を評価する.
位相空間論,測度論(ルベーグ積分論)の基礎事項を理解していること.