2023年度 数理統計学   Mathematical Statistics

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開講元
数理・計算科学系
担当教員名
金森 敬文  川島 孝行 
授業形態
講義 / 演習    (対面型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火3-4(W9-326(W935))  金3-4(W9-326(W935))  金7-8(W9-326(W935))  
クラス
-
科目コード
MCS.T223
単位数
3
開講年度
2023年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2023年9月12日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

統計学はデータから有用な情報を引き出し,予測や意思決定に役立てるための方法論である.本講義では,数理統計学の推定論と検定論に関する標準的な事項を解説する.まず推定論における不偏推定とクラメール・ラオ不等式の関係や最尤推定などについて説明する.次に実用上重要な信頼区間について紹介し,その後,検定の考え方や最適な検定法について説明する.さらに,線形回帰における最小二乗法,信頼区間,検定を解説する.

到達目標

到達目標:数理統計学の標準的な基礎事項を学び,統計的諸手法の理論的基礎を理解する.
テーマ:統計学における一般論と具体的な計算を通して,観測データの背後にある確率構造を知るための方法論を学ぶ.

キーワード

不偏推定,最尤推定,クラメール・ラオの不等式,フィッシャー情報量,漸近論,信頼区間,ブートストラップ法,仮説検定,ネイマン・ピアソンの補題,線形回帰,最小二乗法,ガウス・マルコフの定理

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

講義と演習で授業を進める. 演習では,各自問題を解答し,レポートを解いて提出する.

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 確率変数の収束とスラツキーの定理 確率変数の収束とスラツキーの定理を学ぶ
第2回 統計的推定 統計的推定における不偏推定量と一致推定量を理解する.
第3回 演習 講義内容に関する演習をおこなう
第4回 フィッシャー情報量とクラメール・ラオの不等式 フィッシャー情報量とクラメール・ラオ不等式について学び,不偏推定量の推定精度を理解する.
第5回 最尤推定量 汎用的な統計手法である最尤推定について学ぶ.最尤推定量の計算法や統計的性質を学ぶ
第6回 演習 講義内容に関する演習を行う.
第7回 最尤推定量の統計的性質 統計的漸近理論のデルタ法を学ぶ.最尤推定量の漸近一致性,漸近正規性などの統計的性質を学ぶ
第8回 信頼区間 信頼区間の考え方と計算法を学ぶ.
第9回 演習 講義内容に関する演習を行う.
第10回 ブートストラップ信頼区間 ブートストラップ信頼区間を学ぶ.
第11回 統計的仮説検定の考え方,誤り確率 検定論の考え方と基礎事項を学ぶ
第12回 演習 講義内容に関する演習を行う.
第13回 ネイマン・ピアソンの補題 検定の最適性を特徴付けるネイマン・ピアソンの補題を学ぶ
第14回 尤度比検定 尤度比検定を学ぶ.尤度比検定の漸近論を理解する.
第15回 演習 講義内容に関する演習を行う.
第16回 線形回帰と最小2乗法 回帰分析の問題設定と最小2乗法を学ぶ.
第17回 最小2乗法の統計的性質 ガウス・マルコフの定理を学び,最小2乗法の統計的性質について学ぶ.
第18回 演習 講義内容に関する演習を行う.
第19回 線形回帰における信頼区間,仮説検定 線形回帰モデルのもとでの信頼区間の構成や検定の方法を学ぶ.
第20回 まとめ 講義の総括する.
第21回 演習 講義内容に関する演習を行う.

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ本学の学修規程で定められた時間を目安に行う。

教科書

特になし

参考書、講義資料等

講義資料を配布する.
参考テキスト:久保川 達也,現代数理統計学の基礎,共立出版, 2017.

成績評価の基準及び方法

レポート(50%)と期末試験(50%)

関連する科目

  • MCS.T212 : 確率論基礎
  • MCS.T332 : データ解析

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

「確率論基礎」の知識があることが望ましい.初回講義までにT2SCHOLAの「確率論の復習」のビデオを確認しておくこと.

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