2024年度 固体電子構造化学特論第二   Advanced electronic structures in solids II

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開講元
応用化学コース
担当教員名
吉松 公平 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
-
クラス
-
科目コード
CAP.A468
単位数
1
開講年度
2024年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2024年3月14日
講義資料更新日
-
使用言語
英語
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講義の概要とねらい

アボガドロ数もの原子で構成される固体では、結晶格子の周期性を反映した電子状態をとる。
本講義では、化学系の学生に馴染み深い分子軌道法を出発点とし、強結合近似によるバンドの形成と典型的な無機固体の電子構造を理解する。

到達目標

結晶格子の周期性を波数を元に理解し、波数とエネルギーの分散関係を説明できるようにする。固体の電子状態を結晶構造・構成元素・原子価を元に説明できるようにする。

キーワード

分子軌道法、ブロッホの定理、自由電子モデル、強結合近似、結晶場分裂

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

事前に配布するスライドと板書を併用する形で授業を進める.各回とも、定められた講義範囲について十分に予習していることを前提に講義する.各講義の最後に 15 分の小テストを実施予定である.

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 ブロッホの定理 一次元の原子鎖を用いて、ブロッホの定理を導くことができる。
第2回 原子軌道による線形結合法を用いた一次元のバンド構造 LCAO近似を用いて、単純な1次元鎖のバンド構造を描くことができる。
第3回 ほとんど自由な電子モデル 非常に弱い周期的なポテンシャルにおける自由電子の振る舞いを説明できる。
第4回 緩和時間近似と電気伝導 緩和時間近似による伝導キャリアの散乱を理解し、金属の電気伝導について説明ができる。
第5回 自由な電子モデルと強結合近似での二次元のバンド構造 ほとんど自由な電子モデルや強結合近似を用いて、2次元格子のバンド構造を描くことができる。
第6回 固体のバンド構造 典型的な固体のバンド構造を説明することができる。
第7回 理解度確認のための演習と解説 演習により講義内容の理解度を高め,到達度を自己評価する。

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する 予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

P A Cox (著), 魚崎 浩平 (翻訳), 米田 龍 (翻訳), 高橋 誠 (翻訳), 金子 晋 (翻訳), 「固体の電子構造と化学」、技報堂出版 、 ISBN-13:‎978-4765503716

参考書、講義資料等

藤森 淳 (著)、「強相関物質の基礎―原子、分子から固体へ」、内田老鶴圃、ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4753656240
Charles Kittel (著), 宇野 良清 (翻訳), 新関 駒二郎 (翻訳), 山下 次郎 (翻訳), 津屋 昇 (翻訳), 森田 章 (翻訳)、「キッテル 固体物理学入門」、丸善 、ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4621076569

成績評価の基準及び方法

各回の小テスト(20点)+期末試験 (80点)

関連する科目

  • CAP.N306 : 計算材料化学
  • CAP.N304 : 無機固体化学
  • CAP.A467 : 固体電子構造化学特論第一
  • CAP.A461 : 無機固体化学特論第一
  • CAP.A462 : 無機固体化学特論第二

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特になし。

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

電話番号: 03-5734-2127, E-mail: yoshimatsu.k.aa[at]m.titech.ac.jp
*メールによる連絡を推奨する。

オフィスアワー

平日(要事前連絡)

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