[概要]本講義では、物質や材料の機能・物性を開拓するための原理を理解し、有用な物質・材料の創成に関する高度な化学技術ならびにその活用を修得した化学者を養成するため、応用化学分野の最前線で活躍する研究者が、基礎から応用までの研究成果を紹介する。
[ねらい]応用化学分野の最前線で活躍する研究者の基礎から応用までの研究に関する幅広い知識を修得することを目標とする。
本講義を履修することによって次の能力を修得する。
(1) 核酸化学の基礎について説明できる。(2) 人工核酸の開発・合成について説明できる。(3) 非環状型人工核酸の応用展開について説明できる。(4) ソフトマターに関わる3Dプリンターの研究開発について説明できる。(5) 3Dプリンターの食品・医療分野への展開について説明できる。(6) 3Dプリンターのゲル・モビリティ・ソフトマシン分野への展開について説明できる。
基礎的性質、原子・分子、物質、化学技術、応用化学、核酸化学、人工核酸、3Dプリンター、ソフトマター
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
ハイフレックスによる講義形式で2名の講師がそれぞれ集中講義を行う。
浅沼 浩之 先生:非環状型人工核酸の特長と応用展開
古川 英光 先生:3Dプリンターによる新材料の迅速な実用化への数々の取り組み
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 主鎖骨格改変型人工核酸は、近年拡大しつつある核酸医薬の新たな創薬モダリティ―として大きな注目を集めている。その一方で自然がなぜリボースを遺伝情報の担い手に選んだのかという興味から、DNAと同様の超分子性を持つ様々な人工核酸が設計されてきた。本講義では、これまで合成されてきた様々な人工核酸について俯瞰した後、我々のグループが開発した非環状型人工核酸の特長と、その応用展開について解説する。 1-1. 人工核酸とは 1-2. 核酸化学の基礎 1-3. これまで開発されてきた様々な人工核酸 1-4. アミノ酸から合成した非環状型人工核酸 1-5. 非環状型人工核酸の様々な応用展開 1-6. 生命の起源 | (1) 核酸化学の基礎について説明できる。 (2) 人工核酸の開発・合成について説明できる。 (3) 非環状型人工核酸の応用展開について説明できる。 |
第2回 | 日本は新材料が研究開発される国。しかしながら、それらの新材料がものづくりに活かされるには何年もかかっているのが現状である。“材料30年”という言葉があるが、それでは研究者の人生は疲弊しまう。材料30年を材料3ヶ月にするにはどうすれば良いか。3Dプリンターによる新材料の迅速な実用化への数々の取り組みについて講義する。 2-1. 先端ソフトマターの実用化のための革新的3Dプリンターの研究開発 2-2. 食品分野への展開 2-3. 医療分野への展開 2-4. ゲル(ゴム、エラストマー)分野への展開 2-5. モビリティ(構造)分野への展開 2-6. ソフトマシン分野への展開 | (1) ソフトマターに関わる3Dプリンターの研究開発について説明できる。 (2) 3Dプリンターの食品・医療分野への展開について説明できる。 (3) 3Dプリンターのゲル・モビリティ・ソフトマシン分野への展開について説明できる。 |
指定なし
配布資料は有り
全授業出席を原則とし、毎回の授業で出席確認をする。成績評価はレポートにより行う。
履修の条件は設けない。
講義実施日
第一回:10/12(木)3~8限 (10:45-12:25, 13:30-17:05) 浅沼 浩之 先生(名古屋大学)
第二回:10/23(月)5~8限 (13:30-17:05),10/24(火)3~4限 (10:45-12:25) 古川 英光 先生(山形大学)