2024年度 高分子応用物性   Polymer Physical Properties

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開講元
応用化学系
担当教員名
安藤 慎治  宍戸 厚 
授業形態
講義    (対面型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
木5-6(S4-202(S422))  
クラス
-
科目コード
CAP.Y304
単位数
1
開講年度
2024年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2024年3月18日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

本講義では,高分子化合物の集合体において観測される重要な物性のうち,電気的性質(誘電性、圧電性、導電性),光学的性質、そしてそれらの機能と応用について、物理化学的な観点から説明し、基礎知識を提供する。また,様々な機能と物性について課題演習を行って理解を深める。
様々な用途で使用されている高分子材料には,高分子物質の集合体として示す独特な性質や挙動が活用されている。 高分子物質の集合体が示す電気的,光学的性質は、どのような構造と関係して、どのように発現するのかを学び理解する。また、高分子の特徴的な性質が、どのように機能性材料に用いられているか,その応用例についても学ぶ。

到達目標

本講義を履修することによって、次の能力を修得する。
1)高分子の電気的性質(誘電性、電気伝導性)の原理と現象を説明できる
2)高分子の光学的性質(屈折率、複屈折、光透過性、光伝送、光機能性)の機構・現象・応用を説明できる.
3)高分子の電気的性質、光学的性質、力学的性質などが実社会(特にディスプレイや自動車関連)でどのような材料として応用されているか説明できる.  

キーワード

誘電性、圧電性、導電性、屈折率、複屈折、光透過性、光伝送、光機能性、高分子材料

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

配布スライドと教科書に従って講義を進める。毎回の講義のはじめに復習を兼ねて前回の演習問題の解答を解説する.講義中に講義内容に関するクイズを行うことがある.また、講義後に講義内容に関する課題演習を行う。高分子の機能材料への応用として,グループで議論しプレゼンテーションを行う。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 高分子の電気的性質1-誘電特性-(安藤) 絶縁性高分子の誘電特性の機構と現象を説明できる.
第2回 高分子の電気的性質2-電気伝導性-(安藤) 電導性高分子の電子伝導の機構と現象を説明できる.
第3回 高分子の光学的性質 1-分子分極率・屈折率と複屈折-(安藤) 高分子の屈折率・複屈折の原理を説明できる.
第4回 高分子の光学的性質 2-光透過性・光伝送・光機能性-、確認テスト(安藤) 高分子の光透過性と光伝送の機構と応用を説明できる.また、様々な光機能性を説明できる.
第5回 高分子材料の機能と応用 1-材料設計の基本的な考え方(宍戸) 高分子を材料として応用するための基本的な考え方を説明できる.
第6回 高分子材料の機能と応用 2-ディスプレイの機能(宍戸) 高分子がディスプレイ材料として機能する原理と応用を説明できる.
第7回 高分子材料の機能と応用 3-自動車材料の機能(宍戸) 高分子が自動車材料として機能する原理と応用を説明できる.

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,授業内容に関する予習と復習(課題を含む)をそれぞれ概ね60分を目安に行うこと。

教科書

高分子学会編『基礎高分子科学』第2版(東京化学同人) ISBN978-4-8079-0962-9 第7章、およびT2Scholaで配布するプリント.

参考書、講義資料等

参考書:アトキンス『物理化学』第10版上,下巻(東京化学同人),北野博巳ほか著『高分子の化学』三共出版

成績評価の基準及び方法

高分子物質の熱的,電気的,光学的性質、および高分子材料の機能と応用の理解度を評価する。出席・講義中のクイズ(10%)、講義後の課題・演習(60%)、確認テスト(30%)で成績を評価する.

関連する科目

  • CAP.I426 : 高分子科学概論
  • CAP.Y204 : 高分子物性1(溶液物性)
  • CAP.Y205 : 高分子物性2(固体構造)
  • CAP.Y302 : 高分子レオロジー
  • CAP.Y306 : 高分子特性解析

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

履修条件は特に設けないが、高分子科学に関連する科目を履修していることが望ましい。

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