2024年度 高分子レオロジー   Polymer Rheology

文字サイズ 

アップデートお知らせメールへ登録 お気に入り講義リストに追加
開講元
応用化学系
担当教員名
戸木田 雅利 
授業形態
講義    (対面型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
月3-4(W9-324(W933))  
クラス
-
科目コード
CAP.Y302
単位数
1
開講年度
2024年度
開講クォーター
1Q
シラバス更新日
2024年3月14日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
アクセスランキング
media

講義の概要とねらい

本講義は,非晶性鎖状高分子のレオロジーを取り扱います.レオロジーは物質または物体の変形と流動を取り扱う学問です.高分子のレオロジーは,フィルムや繊維,容器などを製造する高分子の成形加工プロセスはもちろん,分子運動と関係していることから,学術上でも重要です.
本講義のねらいは,ピコ秒から100時間,0.1~100 nmの幅広い時間・空間スケールにわたる高分子鎖の運動(ダイナミクス)とレオロジーとの関係を理解できることです.

到達目標

本講義を履修することによって次の能力を習得する。
1)高分子の粘弾性を現象論と分子論(高分子構造)に基づいて説明できる.
2)ゴム弾性を分子論(高分子構造),熱力学に基づいて説明できる.
3)温度-時間換算則を理解し,マスターカーブを解釈することや作成することができる.

キーワード

粘弾性 ゴム弾性 レプテーション ラウスモデル 温度-時間換算則 マスターカーブ

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

各回,基礎的内容の解説から各課題の解決に到達する.講義内容の確実な理解と応用力を養うために,講義内容に関係した演習問題を出題する.

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 1-1. 講義の概要 1-2. 応力とひずみ 一軸伸長,単純ずりにおけるひずみと応力の関係から粘性率,弾性率を算出する.
第2回 2-1. エントロピー弾性 2-2. ゴム弾性 熱力学からゴムの張力,1本の高分子鎖の弾性率を求める.ゴムの弾性率からゴムの架橋密度を求める.
第3回 3-1. 粘弾性体(緩和弾性率) 3-2. 粘弾性体(動的弾性率) 応力緩和とクリープの現象を力学模型で説明する.粘弾性の力学模型に周期的なひずみを加えたときの応力応答から複素弾性率を決定する.
第4回 4-1. 高分子粘弾性の測定とデータ処理 4-2. 温度-時間換算則とWLFの式 高分子粘弾性測定法を説明する.温度―時間換算則の現象論を理解する.自由体積理論に基づいて緩和時間の温度依存性を説明する(Williams-Landel-Ferryの式の導出).
第5回 5-1. 高分子粘弾性の特徴と分子論 5-2. 重ね合わせの原理 ボルツマンの重ね合わせの原理から緩和弾性率と粘度,複素弾性率の関係を導出する.
第6回 6-1. ラウスモデルと管モデル 6-2. マスターカーブの解釈 ラウスモデルに基づき,ガラス転移領域と流動領域の複素弾性率の周波数依存性を説明する.管モデルに基づき,ゴム状平坦域の出現,粘度の分子量依存性を説明する.マスタカーブから粘弾性緩和機構を定量的に解釈する.
第7回 7-1. 総合問題演習 7-2. 演習問題の解答解説 講義内容の理解度を確認するための総合問題演習を行う

授業時間外学修(予習・復習等)

各回の授業後、練習問題を解き,授業内容を復習することが必要です。

教科書

講義資料を配布します。講義内容は,参考書としている「基礎高分子学 第2版」と最もよく対応をしています。

参考書、講義資料等

高分子学会編,基礎高分子科学 第2版,東京化学同人,2020
M. Rubinstein and R. H. Colby, Polymer Physics, Oxford University Press, 2003 ISBN 0-19-852059-X

成績評価の基準及び方法

第7回で実施する総合問題演習の答案(50%)と講義ごとに実施する演習(または課題)(50%)による.

関連する科目

  • CAP.Y201 : 高分子化学基礎
  • CAP.Y204 : 高分子物性1(溶液物性)
  • CAP.Y205 : 高分子物性2(固体構造)
  • CAP.Y304 : 高分子応用物性
  • CAP.P581 : 高分子加工特論
  • CAP.P361 : 高分子工学実験第一
  • CAP.P362 : 高分子工学実験第二

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

高分子化学基礎を履修していること.または同等の知識があること.

このページのトップへ