2024年度 量子化学2(分子軌道) B   Quantum Chemistry II (Molecular Orbital Theory) B

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開講元
応用化学系
担当教員名
安藤 慎治 
授業形態
講義    (対面型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
水3-4(S2-201(S224))  
クラス
B
科目コード
CAP.H206
単位数
1
開講年度
2024年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2024年3月14日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

量子化学1(量子力学)と量子化学2(分子軌道)では、量子力学と化学への応用について紹介する。量子化学2(分子軌道)では、量子化学1(量子力学)で学んだ量子力学を実際の分子へと応用する.本授業では、分子を取り扱う量子化学的手法として原子価結合法および分子軌道法を紹介し、その後、化学の基礎概念として重要である混成軌道や芳香族性などへ展開する.σ結合やπ結合、混成軌道は量子化学から導かれた化学における重要な概念である。また、芳香族性は量子化学の適用により初めて説明することができる.本講義では、これらの概念の量子化学的取り扱いを学ぶ.

到達目標

本講義を履修することによって次の能力を修得する.
1) 水素型原子と多電子原子の電子状態を説明することができる.
2) 原子価結合法と分子軌道法の考え方の違いを説明することができる.
3) 等核・異核2原子分子の分子軌道を説明することができる.
4) 多原子分子の分子軌道とπ共役系分子における芳香族性を説明することができる.

キーワード

水素原子、多電子原子、原子価結合法、分子軌道法、分子軌道、σ結合、π結合、混成軌道、等核二原子分子、異核二原子分子、多原子分子、芳香族性

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

この講義では,Shroedingerの波動方程式が解析的に解けない二原子分子以上の系への量子化学の応用について学ぶ。ほぼ毎週,課題または演習を行う予定である。また,最終日には理解度確認のための期末試験を実施するとともに,計算化学の演習を行う.

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 水素型原子 水素原子の原子軌道の説明ができる.
第2回 多電子原子 多電子原子の原子軌道の説明ができる.
第3回 原子スペクトルと原子価結合法 原子スペクトルの解釈と原子価結合法の原理が説明できる.
第4回 分子軌道法の原理 分子軌道法の原理とσ軌道、π軌道、重なり積分、結合次数の説明が出来る.
第5回 等核二原子分子の分子軌道 等核二原子分子の分子軌道の成り立ちを説明できる.
第6回 異核二原子分子と多原子分子(π電子系の分子軌道、芳香族性) 変分原理による異核二原子分子の分子軌道の誘導と電気陰性度の説明が出来る.π電子系の分子軌道の導出と芳香族性が説明できる.
第7回 分子軌道法と計算量子化学,期末試験 化学研究における計算量子化学の役割を説明できる.

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね60分を目安に行うこと。

教科書

アトキンス 『物理化学(上) 第10版』 東京化学同人,ISBN: 9784807909087
アトキンス 『物理化学(上) 第8版』 東京化学同人,ISBN: 978-8079-0695-6
どちらの版も使用可能であり、両方を用意する必要はない。

参考書、講義資料等

指定なし。

成績評価の基準及び方法

講義毎の課題(40%)、期末試験(50%)、授業参加度(10%)

関連する科目

  • CAP.H205 : 量子化学1(量子力学)
  • LAS.C105 : 量子化学基礎

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

履修の条件を設けない.

その他

学部2年生でクラス1, 2の学生は講義クラスA,クラス3,4の学生は,講義クラスBを受講して下さい.
再履修の学生は,原則として前回履修時の講義クラスですが,変更も認めます.

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