本演習では高分子化学第一,同第二,高分子物理第一,同第二,高分子工学実験第一,同第二および高分子特性解析の講義内容に関係する問題を出題し,講義内容の理解の助けとする.
式の導出を通し物理化学の考え方を理解し,数値計算をとおし,高分子科学に対する定量的な考察力と感覚を養う.
(古屋担当分)本講義の後半を履修することによって次の能力を習得する.
1)高分子鎖の形態を説明できる。
2)排除体積効果と分子鎖の広がりの関係を説明できる。
3)Flory-Huggins式の意味を説明できる。
4)溶液物性の濃度依存性を説明できる。
(斎藤担当分)本講義の半分を履修することによって次の能力を習得する.
1) 高分子科学のいくつかのトピックスについて説明できる。
2) 高分子合成の概要を深く理解し,定量的に議論できる.
3) 高分子科学に関する英文を読解できる.
高分子鎖の形と大きさ,Flory-Huggins 理論、排除体積効果、逐次重合、連鎖重合
✔ 専門力 | ✔ 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
(古屋担当分)毎回、当該テーマにおいて基本的に重要な演習問題を数題解く。各問につき、解答し説明を行う。各自少なくとも1回は解答説明を行う。
(斎藤担当分)学生は当該テーマについて配布された問題を解く.各問について,黒板で解答し説明を行う.専門用語と科学技術英語の習得を目的に英語の問題文もある.授業の前に,課題欄に記載されている項目について,予習しておくことが必要です.毎回の授業で出席を取ります.
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 高分子の構造ー一次構造と集合構造-(古屋秀峰) | 一次構造、立体規則性、集合構造の説明 |
第2回 | 高分子鎖の特性-分子鎖モデルと排除体積効果-(古屋秀峰) | 排除体積効果と分子鎖の広がりの関係の説明 |
第3回 | 溶液中の高分子-熱力学的取り扱い- (古屋秀峰) | 高分子の溶解性を熱力学的に説明 |
第4回 | 自己学習 | 第1回から第3回までの総括を行い、第5回から第7回の準備をする |
第5回 | 逐次的重合反応:重縮合(斎藤礼子) | 縮重合における反応系設計、分子量設計を行う |
第6回 | 逐次的重合反応:重付加・付加縮合(斎藤礼子) | 重付加・付加縮合における反応系設計、分子量設計を行う |
第7回 | 連鎖的重合反応:付加重合(斎藤礼子) | 付加重合における反応設計、分子量設計、反応速度解析、共重合体組成算出を行う |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
演習問題は毎回、T2SCHOLAで配布する.
高分子学会編,基礎高分子科学,東京化学同人,2006 ISBN-10: 4807906356
(古屋担当分)毎回の演習問題、特に発表における解答・説明を重視して評価を行う。
(斎藤担当分)毎回の演習問題、特に発表における解答・説明を重視して評価する
高分子物理第一,同第二, 高分子化学第一,同第二を履修していること,または同等の知識があること.