[講義の概要] 本講義では、有機化学第一を履修してきた学生を対象に、有機反応の概観、アルケンの構造/反応性/合成法、アルキンの構造/反応性/合成法、および逆合成解析について解説する。
[講義のねらい] 不飽和炭化水素は様々な機能性材料や生理活性物質の出発原料として利用される重要な有機化合物であるため、その化学を理解することは非常に重要である。本講義ではまず、有機反応をその反応機構に基づく分類について理解する。続いて、アルケンおよびアルキンの構造、反応および合成法について理解する。最後に、逆合成解析による有機化合物の合成計画の立案法についてその基礎を理解する。
本講義を履修することによって、次の能力を修得する。
(1)反応機構に基づく反応の分類について理解できる。
(2)アルケンの構造/反応性/合成法について理解できる。
(3)アルキンの構造/反応性/合成法について理解できる。
(4)共役化合物の性質と反応性について理解できる。
(5)有機化合物の合成計画を立案できる。
ラジカル反応、極性反応、付加反応、遷移状態、活性化エネルギー、シス−トランス異性、求電子付加反応、Markovnikov則、カルボカチオン、脱離反応、逆合成解析
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
本講義は、(1)有機反応の概観、(2)アルケン、(3)アルキン、(4)共役化合物および有機反応序説、の順番で進める。最終回に、理解度確認のための演習と解説を実施する。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 有機反応の概観 | 有機反応を反応機構をもとに分類できる。 |
第2回 | 反応のエネルギー図 | 反応のエネルギーを説明できる。 |
第3回 | アルケン構造と反応性 | アルケンの命名法およびアルケンの反応性が説明できる。 |
第4回 | アルケンの合成と反応(ハロゲン化、水和、水素化) | アルケンの合成と反応(ハロゲン化、水和、水素化)について、反応機構を基に説明できる。 |
第5回 | アルケンの反応(酸化、カルベンの付加、水素化) | アルケンの反応(酸化、カルベンの付加、水素化)について、反応機構を基に説明できる。 |
第6回 | アルキンの合成と反応 | アルキンの合成と反応について、反応機構を基に説明できる。 |
第7回 | 共役化合物および有機反応序説 | 共役化合物の性質、および炭化水素化合物の逆合成について説明できる。 |
第8回 | 理解度確認のための演習と解説 | 第1~7回の講義内容を正確に理解し、演習問 題に解答できる。 |
マクマリー有機化学(上)第8版(東京化学同人)ISBN-13: 978-4807908097
マクマリー有機化学(上)第9版(東京化学同人)ISBN-13: 978-4807909124
マクマリー著 『マクマリー有機化学 問題の解き方(第9版) 英語版』 東京化学同人 ISBN-13: 978-4807909155
理解度確認のための演習(85%)、授業参加度(15%)(授業参加度は授業での討論、小テストなどにより算出する)
履修の条件は設けないが、有機化学第一(アルカン)(応用化学)を履修していることが望ましい。
ktanaka[at]apc.titech.ac.jp (田中健)
konishi.g.aa[at]m.titech.ac.jp (小西 玄一)
学籍番号が奇数の学生は【A】クラスを、偶数の学生は【B】クラスを履修選択してください。