[講義の概要]本講義では、ヘテロ環化合物の基礎化学について、具体的に医薬品等に用いられる化合物を例示しながら講述します。
[講義のねらい] 医薬品や生理活性物質、さらには電子材料など、機能性を示す有機化合物の多くにはヘテロ環構造が含まれています。本講義では、ヘテロ環の化学の基本事項を理解し、機能性をもつ有機化合物を設計・開発するための基礎能力を養います。
本講義を履修することによって次の能力を習得する。
(1)ヘテロ環化合物の種類を理解し、命名できるようになる。
(2)ヘテロ5員環および6員環化合物の合成や反応がわかるようになる。
(3)核酸やビタミン等におけるヘテロ環の役割がわかるようになる。
ヘテロ環化合物、環化反応、環状付加反応、芳香族求核置換反応、芳香族求電子置換反応、芳香族性、生物活性
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
本講義は、(1)ヘテロ環化合物の種類と命名、(2)ヘテロ5員環および6員環化合物の合成と反応、(3)核酸・ビタミンの化学、の順番で進める。そして最終回に、理解度確認のための演習と解説を実施する。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | ヘテロ環化合物の分類・命名法 | ヘテロ環化合物を分類し、命名できるようになる。 |
第2回 | ヘテロ5員環化合物の合成と反応 | ヘテロ5員環化合物の合成と反応について説明できるようになる。 |
第3回 | ヘテロ6員環化合物の合成と反応 | ヘテロ6員環化合物の合成と反応について説明できるようになる。 |
第4回 | 縮合ヘテロ5員環化合物の合成と反応 | 縮合ヘテロ5員環化合物の合成と反応について説明できるようになる。 |
第5回 | 縮合ヘテロ6員環化合物の合成と反応 | 縮合ヘテロ6員環化合物の合成と反応について説明できるようになる。 |
第6回 | 核酸の化学 | 核酸の性質や機能について説明できるようになる。 |
第7回 | ビタミンの化学 | ビタミンの性質や機能について説明できるようになる。 |
第8回 | 理解度確認のための演習と解説 | 第1~7回の講義内容を正確に理解し、演習問 題に解答できる。 |
特になし。
ヘテロ環の化学 -医薬品の基礎(化学同人)ISBN4-7598-0905-8
マクマリー有機化学(下)第8版(東京化学同人)ISBN978-4-8079-0811-0
理解度確認のための演習(90%)、授業参加度(10%)(授業参加度は授業での討論、小テストなどにより算出する)
履修の条件は設けないが、有機化学第一(アルカン)(応用化学)、有機化学第二(アルケン)、有機化学第三(芳香族)、有機化学第四(求核置換反応)、有機化学第五(カルボニル化合物)を履修していることが望ましい。
ito.s.ao[at]m.titech.ac.jp
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