講義前半では有機化合物の電気伝導性や光学特性、ならびにそれらの表面物性に関する基礎的理解を深めるため、エネルギーバンド理論、電荷移動、分光学などを講ずる。講義後半では、表面分析に必要な各種動作原理ならびに計測方法に関する知識を詳述する。
有機化合物のエネルギーバンド及び電気伝導性を理解する。有機化合物の表面分析において、適切な計測手法を選択できる能力を身につける。
有機伝導体、有機エレクトロニクス、走査型プローブ顕微鏡、光電子分光法、非線形分光法
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
毎回の講義の初めに前回講義で出題した演習問題の解答を解説する。講義中にその日の内容に即した演習問題を出題するので、次回講義までに各自解答を用意すること。講義に出席する前に、講義予定と内容を確認しておくこと。自主学習は講義内容の理解には必須である。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 有機伝導体 | 有機伝導体の基本原理を理解し、ドナー分子・アクセプター分子の特性と構造を学ぶ。 |
第2回 | 有機半導体 | 有機半導体の基礎特性を理解する。 |
第3回 | 有機エレクトロニクス | 有機エレクトロニクスの基本原理を理解し、ホール伝導性物質・電子伝導性物質の特性と構造を学ぶ。 |
第4回 | エネルギーの換算 | 種々のスケールのエネルギーについて理解し、エネルギーの換算ができるようになる。 |
第5回 | 光電子分光法:原理と応用 | 光電子分光法の原理を理解し、その応用法を習得する。 |
第6回 | 走査型プローブ顕微鏡: 原理と応用 | 走査型プローブ顕微鏡の原理を理解し、その応用法を習得する。 |
第7回 | 表面非線形分光法:原理と応用 | 表面非線形分光法の原理を理解し、その応用法を習得する。 |
講義資料はOCW-iに提示する。
T. Mori, Electronic Properties of Organic Conductors, Chapters 7 and 8
成績は演習の結果による。
履修条件は設定しないが、関連科目を広く学ぶことを推奨する。