2017年度 金属の相変態と組織制御   Phase Transformation and Microstructure Control

文字サイズ 

アップデートお知らせメールへ登録 お気に入り講義リストに追加
開講元
材料コース
担当教員名
細田 秀樹  稲邑 朋也 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
月1-2(J234)  木1-2(J234)  
クラス
-
科目コード
MAT.M411
単位数
2
開講年度
2017年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2017年3月17日
講義資料更新日
-
使用言語
英語
アクセスランキング
media

講義の概要とねらい

金属材料の性質は,相(結晶構造)と下部組織で決定されます.そこで本講義では金属の性質と結晶構造(相),欠陥構造(転位など)の関係を学びます.続いて,相変化の熱力学と状態図について学び,状態図と組織の関係に関する基礎を学びます.さらに各種機能性材料の設計について実例を通じて学びます.また,演習問題を課して理解度を高めます.
 金属材料の性質を決定する相(結晶構造)と組織の制御に関する基礎原理を理解することが本講義のねらいです.また前半・後半共に演習問題を課して理解度を高めます.

到達目標

本講義を履修することによって,金属材料の特性を決定する「相」と「組織」を制御するための基礎学理を身につけることができます.相平衡の基礎を理解し,熱処理によって材質を制御するための基本的な考え方を理解することを目標とします.さらに種々の機能性材料の実例を通じて,相と組織の制御による材料設計に対する理解を深めます.

キーワード

原子間相互作用,結晶構造,欠陥構造,相平衡,状態図,機能性材料の設計

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

1) 講義の後半で,その日の教授内容に関する演習問題に取り組んでもらいます.
2) 毎回の授業で出席を取ります.

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 原子間相互作用と結晶構造 原子間相互作用,結晶構造,および物性の関係について理解
第2回 結晶構造,原子寸法,金属間化合物 金属の結晶構造と原子配置について理解
第3回 平衡状態 平衡状態の定義
第4回 2元系状態図
第5回 状態図と金属組織 平衡状態の定義と2元状態図の基礎を確認
第6回 金属結晶における欠陥構造 点欠陥と転位の基礎について理解
第7回 金属の結晶構造と力学的性質(fcc, bcc) 金属の格子欠陥について確認
第8回 金属の結晶構造と力学的性質(金属間化合物) 金属の格子欠陥について確認
第9回 機能性材料と金属間化合物 機能性材料としての金属間化合物の用途を理解
第10回 形状記憶合金の相変態とメカニズム 形状記憶合金の駆動機構を理解
第11回 形状記憶合金の設計と形状記憶・超弾性処理 形状記憶合金の設計概念と,形状を記憶させる熱処理法の概念について理解
第12回 生体用材料の設計概念 生体用金属材料の設計概念を理解
第13回 水素吸蔵合金のメカニズムと設計,水素を利用したプロセッシング 水素吸蔵合金のメカニズムと材料設計,および水素を利用した材料プロセスについて理解
第14回 超耐熱合金の相平衡と設計 超耐熱合金の相平衡と合金設計に関する基礎を理解する
第15回 磁性材料,磁歪材料などの材料設計 磁性材料や磁歪材料の材料設計に関する基本を理解

教科書

指定なし

参考書、講義資料等

指定なし

成績評価の基準及び方法

1) 状態図とギブスエネルギーに基づく相安定性,結晶構造・欠陥構造と力学特性の関係,各種機能性材料の設計概念に対する理解によって評価する.
2) 講義中の演習(50%)ならびにレポート(50%)で成績を評価する.
3) 全出席が原則である.

関連する科目

  • MAT.M409 : 相平衡の熱力学
  • MAT.M410 : 固体の変形と強度

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

履修の条件を設けない

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

細田秀樹 hosoda.h.aa[at]m.titech.ac.jp
稲邑朋也 inamura.t.aa[at]m.titech.ac.jp

オフィスアワー

メールで事前予約すること

このページのトップへ