本講義では機械学習の基礎、原理、各種手法、その応用を学ぶ。学んだ知識を身につけるために、それらの具体的なプログラミングと実装方法について学ぶ。まず、教師あり学習と教師なし学習、判別問題と回帰問題、過学習と正則化などの機械学習基礎と原理を学ぶ。次に代表的な機械学習モデルと手法を学び、それぞれのモデルの原理、特徴と利用法を学ぶ。対象とするモデルや手法は、線形判別分析、主成分分析、学習と検証法、クラスタ分析、サポートベクトルマシン、ニューラルネットワーク、深層学習モデルなどである。
機械学習の基礎と原理を学び、機械学習の問題に対処できる知識を身につける。機械学習の代表的な手法を学び、これらの手法を適切に応用できる知識を身につける。具体的にプログラムを書いて実装できるようにする。
最小二乗法、線形判別分析、主成分分析、K平均法、ベイズ推定、ニューラルネットワーク、誤差逆伝搬法、サポートベクトルマシン、アンサンブル学習、ディープラーニング、畳み込みニューラルネット
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
最初の3回の講義で、機械学習の基礎と原理を学ぶ。次の講義からは、代表的な機械学習モデルと手法を学ぶ。それぞれの講義において、具体的なプログラミングと実装方法を主にPythonと機械学習ライブラリを用いて演習する。最後の3回の講義で、深層学習について学び、演習する。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 機械学習ガイダンス | 機械学習分野と機械学習応用の概要を学習する。 |
第2回 | 学習の原理1 | 教師あり学習と教師なし学習、判別問題と回帰問題、不良設定問題と最適化、最小二乗法を理解する。 |
第3回 | 学習の原理2 | モデルの自由度と誤差、過学習と正則化、次元の呪いを理解する。 |
第4回 | 線形判別分析 | 線形判別式、郡内分散と群間分散、フィッシャーの線形判別分析を学習する。 |
第5回 | 主成分分析 | 主成分分析の数理、次元削減、データ圧縮、線形判別分析との違いを学習する。 |
第6回 | 学習、検証とテストの方法論 | 学習・検証・テスト、性能評価指標を学習する。 |
第7回 | 教師なし学習とベイズ法 | クラスタ分析、k平均法、最尤推定法、EMアルゴリズムを学習する。 |
第8回 | ニューラルネットワーク1 | 生体のニューラルネットワークとその工学的モデル、ニューラルネット研究の歴史、ニューロンモデル、単純パーセプトロンを学習する。 |
第9回 | ニューラルネットワーク2 | 多層パーセプトロン、活性化関数、誤差逆伝播法とその導出を学習する。 |
第10回 | ニューラルネットワーク3 | ニューラルネットワークの解釈方法、ニューラルネットワークの設計法、応用を学ぶ。 |
第11回 | サポートベクトルマシン、データの前処理、複数モデルの融合 | 線形・非線形サポートベクトルマシン、カーネルトリック、欠測データの取り扱い、データの正規化、アンサンブル学習を学習する。 |
第12回 | 深層学習(Deep Learning)の概要 | CNN, LeNet, AlexNet, VGG-16, ResNet, MTANNを学習する。 |
第13回 | 深層学習(Deep Learning)の計算原理 | Convolutional Neural Networkの計算原理(コンボリューションとプーリング、SoftMax)を学習する。 |
第14回 | 深層学習の応用例 | 画像処理、物体検出、領域分割、超解像度、音声認識、自然言語処理、医用画像処理、医用画像診断への応用を学習する。 |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,講義内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
本コースの後半以降で学ぶ深層学習の講義と実習で使う教科書:
タイトル:Python,TensorFlowで実践する深層学習入門: しくみの理解と応用
シリーズ: DIGITAL FOREST
著者:J. Krohn (著), 鈴木 賢治 (監修), 清水 美樹 (翻訳)
出版社:東京化学同人
ISBN:9784807920389
出版日:2022/09/13
本コースの各種機械学習手法に関する参考書
タイトル:「イラストで学ぶ 機械学習」最小二乗法による識別モデル学習を中心に
著者:杉山将
出版社 : 講談社
ISBN:978-4-06-153821-4
出版日:2013/09/20
期末試験、および実習のレポート
微分積分、線形代数の基礎知識