本実験では,電磁波の定在波,偏波,減衰,反射,回折などの現象,分布定数回路における定在波や反射などの波動の性質,高周波回路の設計とベクトルネットワークアナライザを用いた特性評価,誘電体および液晶についてその分極特性評価,MATLABとSimulinkを用いて制御系システムの設計や製作を取り扱う。
それぞれのテーマに関して,特性の評価やシミュレーション,設計などを行うことで電気電子工学に関する重要テーマについての理解を深めるとともに,課題設定力,実践力および解決力を向上させることが主たるねらいである。
また,これらの取り組みを通じて,チームワーク,リーダーシップ,コミュニュケーション力の涵養,機器を用いるときの準備や安全性の確保,データの取り方やまとめ方,考察のしかたやレポートの作成方法などの技術者としての実践的な力を涵養することもねらいのひとつである。
なお,本科目は班編成で進行し,各班は授業計画に示されたテーマを順次学んでいく。AとBはクオーター制での区切りのために用いており,2クオーターをかけて電気電子工学実験第二を履修する。また,本科目は週2回,各2時限とし,1回の授業は合計で8時限をかけて行い,概ね2時限を課題の理解と実験の準備,4時限を実験,2時限をレポート添削に充てる。レポート提出は指定された期日までに行わなければならない。
【※2020年度においては、2Q期間中に測定説明、夏季期間中に実験およびレポート添削を行う。】
本実験を履修することで次の能力を修得する。
1)電磁波に係る定在波,偏波,減衰,反射,回折を測定して,その結果を説明できる。
2)同軸線路上の定在波を計測し,その結果を説明できる。
3)高周波増幅回路を設計し,シミュレータおよびベクトルネットワークアナライザを用いてsパラメータを測定・特性を確認し,その特性を説明できる。
4)誘電体および液晶についてその分極特性を測定し,現象を説明できる。
5)MATLABとSimulinkを用いて制御系のシステム設計を行い,機器を制御できる。
電磁波の定在波,偏波,減衰,反射,回折,分布定数回路,同軸線路,反射係数,高周波回路,ベクトルネットワークアナライザ,スミスチャート,Sパラメータ,誘電体,液晶,分極,制御工学,MATLAB,Simulink
専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
✔ ・チームワーク力 |
本科目は班編成で進行し,各班は授業計画に示されたテーマを順次学んでいく。また,本科目は週2回,各2時限とし,1回の授業は合計で8時限をかけて行い,概ね2時限を課題の理解と実験の準備,4時限を実験,2時限をレポート添削に充てる。レポートは期日までに提出しなければならない。なお安全やスムーズな進行のためにも事前に実験マニュアルをよく読んでくることが求められる。班内のメンバーで協力しながら進めることも求められる。
【※ 2020年度においては、概ね2時限を課題の理解と実験の準備,4時限(半日)を実験に充てる。その後、レポート添削を行う。】
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 電磁波 | 電磁波に係る定在波,偏波,減衰,反射,回折を測定して,その結果を説明できる。 |
第2回 | 分布定数回路 | 同軸線路上の定在波を計測し,その結果を説明できる。 |
第3回 | 高周波回路 | 高周波増幅回路を設計し,シミュレータおよびベクトルネットワークアナライザを用いてsパラを測定し特性を説明できる。 |
第4回 | 電気電子材料 | 誘電体および液晶についてその分極特性を測定し,現象を説明できる。 |
第5回 | 制御システムの設計とその応用 | MATLABとSimulinkを用いて制御系の設計とシステムシミュレーションを行い,機器を制御できる。 |
なし
講義資料をOCW-iに掲載する。
全出席および全実験履修が原則。
実験レポート提出状況と採点結果により成績を評価する。
遅刻や再提出を繰り返した場合は不合格とすることがある。
履修条件は特に設けないが,関連する科目を履修していることが望ましい。
植之原 裕行教授: uenohara.h.aa[at]m.titech.ac.jp
メールで事前に予約すること。
実験第二AとBは原則合わせて履修単位が付与される。具体的な単位付与の条件については初回ガイダンスにて説明する。