2023年度 システムモデリング   System Modeling

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開講元
システム制御系
担当教員名
石﨑 孝幸 
授業形態
講義    (ブレンド型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火3-4(W9-325(W934))  金3-4(W9-325(W934))  
クラス
-
科目コード
SCE.C302
単位数
2
開講年度
2023年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2023年3月20日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

システム制御工学におけるシステムのモデリングは、ワットの蒸気機関と調速機に関する機械的なシステムを端緒にしています。その後、産業革命からシステム革命を経て、現実世界の人工物は複雑化の一途をたどっています。本講義では、複雑な実システムの特徴抽出に関わるシステムのモデル化について、具体例を通してそれらの多様性を学びます。また、システムのモデル化に必要となるシステム理論、低次元近似理論、偏微分方程式系、数理最適化、システム同定の基礎を学びます。さいごに、先端的な話題として、学術研究におけるモデル化の意義と有用性を議論します。

到達目標

本講義を履修することによって、自然科学分野における「良いモデル」が、目的や表現などによって様々に変わり得ることを理解します。また、システム制御工学における可制御性、可観測性、安定性などの概念や数理最適化に基づいて、動的システムの適切なモデル化ができるようになることを目的とします。演習課題では、MATLABを用いた最適化問題の求解やシステムの同定を通じて、基礎的な数値計算手法を身につけます。

キーワード

数理モデリング、可制御・可観測正準分解、離散時間モデル、マルコフパラメータマッチング、平衡実現、分布定数システム、ラグランジュ未定乗数法、凸共役性、FIRモデル同定

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

1) 概ね80分を目安にスライドを用いた講義を行います。
2) 概ね20分を目安に講義内容を復習するための演習課題に取り組みます。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 システムのモデリングとは ポートフォリオ上での科目位置づけを確認する。モデリングについて概要を説明できるようになる。
第2回 いろいろなモデル 世の中に存在するモデルを広く理解する。
第3回 システム理論基礎1 可制御正準分解と可観測正準分解を理解する。
第4回 システム理論基礎2 エネルギー関数に基づくシステム解析の基礎を身につける。
第5回 システム理論基礎3 離散時間システムの基礎を身につける。
第6回 低次元モデリング1 射影に基づくモデル低次元化の基礎を身につける。
第7回 低次元モデリング2 主成分分析に基づくモデル低次元化を理解する。
第8回 分布定数システム1 偏微分方程式系の基礎を身につける。
第9回 分布定数システム2 偏微分方程式系の伝達関数と空間離散化を理解する。
第10回 数理最適化1 数理最適化の概要を説明できるようになる。制約なし二次計画問題を理解する。
第11回 数理最適化2 等式制約や不等式制約のある凸最適化問題の考え方を理解する。
第12回 数理最適化3 等式制約や不等式制約のラグランジュ緩和や凸共役性を理解する。
第13回 システム同定の基礎 FIRモデルやARXモデルの同定方法を身につける。
第14回 先端的な話題 先端的な話題を理解する。

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

必要に応じて資料を配布します。

参考書、講義資料等

https://sites.google.com/sc.e.titech.ac.jp/sce-c302sysmod

成績評価の基準及び方法

1. 各講義内で取り組む演習課題レポートの提出(50%)
2. 最終講義で指定するレポートの提出(50%)

関連する科目

  • SCE.C201 : 動的システム基礎
  • SCE.C202 : フィードバック制御
  • SCE.C301 : 線形システム制御論
  • SCE.E202 : 基礎情報処理及び演習(システム制御)
  • SCE.C401 : システムの同定と推定
  • SCE.C402 : ロバスト制御

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

SCE.C.201, SCE.C.202, SCE.C.301, and SCE.E.202を履修していること,または同等の知識があること。

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

email: ishizaki[at]sc.e.titech.ac.jp

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