あらゆる測定には不確かさがあり,測定結果を評価するにはこれらについての知識が必要不可欠である。本講義では,測定と不確かさについての基礎を提供する。講義では,国際単位系,統計に関する基礎知識,測定誤差の表現,データ処理,センサによる測定,計測システムの実際について述べる。
本講義を履修することによって次の能力を習得する。
1) 国際単位系(SI) について説明できる。
2) 確率,確率変数,確率分布について理解する。
3) 測定に基本的特性と測定値の不確かさについて説明できる。
4) どのようにして測定システム設計し,測定データを処理すればよいかについて理解する。
測定,計測,計量学,国際単位系(SI) 不確かさ,誤差伝搬,最小二乗法, 不確かさ評価,確率と統計
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
毎回の講義の前半で,前回の演習問題の解答を解説します。講義の後半で,その日の内容に関する演習問題に取り組んでもらいます。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 計測の基礎,単位と標準,国際単位系,計量標準 | 国際単位系を理解する |
第2回 | 基本単位と組立単位,次元解析,測定量と誤差 | SI基本単位と組立単位を説明する |
第3回 | 測定値の信頼度,不確かさの概念と評価,有効数字,近似式 | 測定の不確かさの概念を理解する |
第4回 | 直接測定と間接測定,確率・統計の基礎(1):確率変数 | 確率変数について理解する |
第5回 | 確率・統計の基礎(2):期待値と分散,確率,確率密度関数 | 平均と分散の意味を理解し,計算できるようにする。 |
第6回 | 確率・統計の基礎(3):同時確率分布・周辺確率分布 | 同時確率分布と周辺確率分布を理解する |
第7回 | 確率・統計の基礎(4):二項分布,正規分布 | 代表的な分布関数を理解する |
第8回 | 計測データの処理(1):誤差伝搬の法則 | 誤差伝搬の法則を用いて誤差を評価する。 |
第9回 | 計測データの処理(2):最小二乗法,補間 | 最小二乗法を用いてデータを処理する |
第10回 | 計測データの処理(3):最小二乗法の行列表現 | 最小二乗法の行列表現により,多次元データを処理する |
第11回 | 電圧・電流・抵抗の測定 | 抵抗の測定方法を説明する |
第12回 | 計測回路の基礎 | 基本的な計測回路を理解する |
第13回 | 測定値の統計と誤差の評価 | ランダム誤差と系統誤差について理解する |
第14回 | 計測システムにおける信号処理 | 測定データの処理手法を説明する |
第15回 | まとめ | 授業内容について確認する |
特に定めない。
An Introduction to Uncertainty in Measurement (Cambridge University Press)
小テスト(20%)と期末試験(80%)で評価する
特になし