エネルギーには熱,化学,電気,核エネルギーなどあり、人類の生活は電気エネルギーの搬送、利用によって支えられている。したがって、一次エネルギーから各種エネルギー変換デバイスを用いて電気エネルギーに変換し、供給する必要がある。エネルギー変換デバイスには,火力発電, 原子力発電, ヒートポンプ,燃料電池,太陽電池,発光デバイス,二次電池など様々な種類が存在する。これらのエネルギー変換デバイスは,効率が熱力学の制限を受けるばかりでなく,種々の技術的な制約の上で動作している。よって,これらのエネルギーデバイスの動作原理を学ぶことは,将来の持続可能社会の実現に向けて非常に重要である。エネルギーデバイス論第一およびエネルギーデバイス論第二を通じて,エネルギー変換デバイスの動作原理や長所,短所および先端技術動向を含めて総合的に学ぶ。本講義では,エネルギー変換システムにおける要素技術のうち,光エネルギー/電気エネルギー変換(光電変換)や化学エネルギー/電気エネルギー変換をおこなうエネルギーデバイスの動作原理と特徴を理解することを目的とする。具体的にはエネルギーデバイスとして,燃料電池,太陽電池,発光デバイス,蓄電デバイスを取り上げ,原理と効率限界などを総合的に講述する。これらのエネルギーデバイスの動作原理に触れることにより,受講生の光電変換・電気化学やその他の関連技術・学問領域への深い理解を促す。
講義終了後受講者は,下記の各項目を行うことが可能になる。
1. 燃料電池の基礎的事項について説明する
2. 太陽電池の基礎的事項について説明する
3. 発光デバイスの基礎的事項について説明する
4. 蓄電デバイスの基礎的事項について説明する
5. 各デバイスの類似点と相違点について説明する
燃料電池,太陽電池,発光デバイス,蓄電池
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
初回に対面で講義全体のガイダンスを行った後、各デバイスについて合計6回の講義を行います。デバイスについての講義はZoomで行います。テスト期間にそれぞれのキャンパスで対面でのテストを実施します。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | エネルギー変換デバイスの全体像、燃料電池における理論効率・温度・材料の関係1(大岡山:対面、伊原学、すずかけ台:対面、山田明) | エネルギー変換デバイスの概要および燃料電池の理論効率について説明できる |
第2回 | 各発光デバイスの基礎と応用(照明、液晶バックライト、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、発光ダイオード、半導体レーザー)(Zoom 和田裕之) | 様々な発光デバイス(照明、液晶バックライト、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、発光ダイオード、半導体レーザー)の原理と構造を説明できる。 |
第3回 | 蓄電池の基礎(原理、種類、応用)(Zoom、平山雅章) | 様々な蓄電池を電気化学反応から特徴づけ、適した用途について説明できる。 |
第4回 | 太陽光スペクトル、太陽光発電システムの導入量、太陽光発電システムの構成、太陽電池の効率の変遷(Zoom 宮島晋介) | 太陽光のエネルギーおよび太陽光発電システムの特徴について説明できる。 |
第5回 | 太陽電池の発電原理、変換効率の限界、シリコン太陽電池、薄膜太陽電池(Zoom 宮島晋介) | 太陽電池の発電原理およびシリコン太陽電池・薄膜太陽電池の特徴について説明できる。 |
第6回 | 各種燃料電池の概論、各種材料、実験手法(Zoom 難波江裕太) | 燃料電池の原理と基礎および各種材料について説明できる。 |
第7回 | 燃料電池の各種電極触媒の開発(Zoom 難波江裕太) | 燃料電池の電極材料について説明できる。 |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
教科書は使用しません。必要に応じて資料を配布します。
必要に応じて参考文献を示します。
期末試験(対面、大岡山およびすずかけ台キャンパス)と各回の簡単な課題により評価する。
特になし。