2024年度 計算力学基礎 1   Fundamentals of computational mechanics 1

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開講元
機械系
担当教員名
大西 領  兒玉 学 
授業形態
講義 / 演習    (対面型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
-
クラス
1
科目コード
MEC.B222
単位数
2
開講年度
2024年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2024年4月1日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

数値計算法はコンピューターを用いて実用分野の数学問題を解くための手法であり、機械工学の様々な分野の研究開発で利用されている。例えば、行列計算や微分方程式の数値解法は機械工学のみならず、広汎な理工学分野において利用されている。解析技術の発展により、これらの技法は汎用シミュレーターを用いることで利用することも可能になってきた。しかし、正しい解析結果を得るため、あるいは取り扱う現象に関する理解を深めるには、動作原理を学ぶ必要がある。
 本講義では数値計算の基礎として、数値計算手法の基本的な考え方を理解するとともに実際に計算プログラムを作成して実行し、数値計算を実際に活用するスキルを習得することをねらいとする。

到達目標

この授業により,以下の内容を修得する。
1. 数値計算における誤差,数値計算の基本的な手法である連立一次方程式の各種解法,非線形方程式の解法,差分法の原理を理解する.
2. 上記手法を実際の問題の常微分方程式,偏微分方程式に適用できる。
3. 計算プログラムを自分で作成して実際の問題を解くことができる。

キーワード

計算力学、python、連立一次方程式、非線形方程式、陽解法、常微分方程式、差分法、クーラン数、数値粘性、偏微分方程式、移流方程式、拡散方程式

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)
6. 機械工学の発展的専門学力,7. 専門知識を活用して新たな課題解決と創造的提案を行う能力

授業の進め方

講義の前半で各手法の原理とプログミング方法を説明し、後半で原理に関わる演習および計算プログラムの作成を行う。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 数値計算及び計算機技術の概説,プログラミング環境の確認、計算の実行​ 数値計算法を学ぶ目的,最先端の計算例について理解する。計算の実行環境を構築する。C言語とpythonの違いを理解した上で、pythonプログラミングを身につける。​
第2回 ベクトル・行列計算、連立一次方程式の解法(直接法) 行列計算、ガウスの消去法を理解し、直接法による連立一次方程式の解法を身につける。​
第3回 連立一次方程式の解法(反復法)とまとめ SOR法、最急降下法を理解し、反復法による連立一次方程式の解法を身につける。​
第4回 常微分方程式の数値解法​ 陽解法による常微分方程式の数値解法を身につける。
第5回 移流方程式の数値解法 差分法の原理、空間離散化、風上差分法、クーラン数、数値粘性を理解し、移流方程式の数値解法を身につける。​
第6回 拡散方程式の数値解法​ 濃度拡散方程式、熱伝導方程式における境界条件を理解し、拡散方程式の数値解法を身につける。
第7回 偏微分方程式の数値解法実践​ 移流拡散方程式などの偏微分方程式の実践的数値解法を身につける。

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する 予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

特になし(講義前に講義資料を配布する。加えて、講義中に適宜資料を配付する)

参考書、講義資料等

インターネットを活用すれば、さまざまな資料を見つけられる。体系的なものを望むなら、例えば、下記を参考にすると良い。
肖鋒,長﨑孝夫『数値流体解析の基礎』コロナ社
森正武著『数値解析(第2版)』共立出版
山本哲朗著『数値解析入門[増訂版]』サイエンス社

成績評価の基準及び方法

授業中の演習(40%),および,期末試験(60%)によって総合的に評価する。

関連する科目

  • MEC.B201 : 情報数理基礎
  • MEC.K332 : 有限要素法

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

ノートPCを持参すること。C言語の基礎知識を有すること。Pythonの基礎知識を有することも望ましい。

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