2023年度 機械システム学   Introduction to Mechanical Systems

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開講元
機械系
担当教員名
赤坂 大樹  髙原 弘樹  伏信 一慶  佐藤 千明  吉田 和弘  八木 透  三浦 智  田中 真二  難波江 裕之  遠藤 玄  髙山 俊男  黒川 悠  山田 哲也  田島 真吾  荒木 裕次  矢部 昇  塩安 智亘  石井 淳市  清水 裕太  小谷川 祐貴  中根 理沙 
授業形態
講義 /    (対面型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
金3-8(石川台3号館 201A~C,303,310号室)  
クラス
-
科目コード
MEC.Q201
単位数
2
開講年度
2023年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2023年9月27日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

機械工学のリテラシーの実体験を機械の分解等の課題を通して学ぶ.実際に小型ガソリンエンジンや油圧ポンプなど種々の機械装置の分解やARDUINOを使ったライントレーサの作製を通して機械の基本原理,構造,動作,製造法,設計法,制御法の基礎を学び,エンジニアリングの基本的概念を実感的に体得する.加えて,設計者として必須の図面の読み方・書き方の基礎について,実物と図面とを対応させながら実体験で習得する.各2日毎に異なる下記の各項目について,講師による解説,および分解や組立の実習を行なう.
【ライントレーサーの作製】 Arduinoを使用したライントレーサーの作製を通して,制御技術の基礎に触れることでメカトロニクス技術を体験する.半田付けなどの電子回路の実装技術も習得する.
【内燃機関 (ガソリンエンジン)】運輸機器や家庭用発電機において広く用いられているガソリンエンジンを組立て,運転させて,モノ創りの楽しさを経験する.実際に小型ガソリンエンジンを分解して,構造と作動原理を知る.工具の名称,使い方など基本的な作業を体得する.                               
【油圧機器 (油圧ポンプ)】油圧により稼動する建設機械を対象に,ポンプ,アクチュエータ,制御弁などで構成される油圧システムを理解する.主要な要素である油圧ポンプを分解することで,どのような機構で動き,油圧を発生させるかを理解して,機械技術者としての基礎力を養う.高校で学んだ圧力の法則および仕事と動力との関係を使用した機器の構造を通して機械の動力設計の一端に触れる.

・電気回路を組み立て・計測する実習を行い、レポートに纏める。
・回路及びプログラムの製作を含むライトレーサを製作する。
・ガソリンエンジンの分解・組立実習を行い、レポートに纏める。
・油圧ポンプの分解・組立実習を行い、レポートに纏める。

到達目標

本講義を履修することによって次の能力を修得する.
1)機械の制御を行なう基本的な電子回路のしくみを説明できる
2)半田付けなどの電子回路の実装技術を有し, マイコンを試用した基本的な制御回路を作製できる
3)内燃機関であるガソリンエンジンの概要を説明できる
4)基本的な工具の名称,使い方など基本的な作業ができる
5)油圧機器である油圧ポンプの作動原理を説明できる
6)基本的な油圧システムを理解し,これらを構成する基本部品について説明できる

この科目は学修目標の
5.【展開力】(実践力又は解決力)基本的な問題を解決できる力
の修得に対応する

実務経験のある教員等による授業科目等

該当する 実務経験と講義内容との関連(又は実践的教育内容)
本授業は,メーカーでの実務経験を持つ教育担当教員がその実務経験を活かし,実務を意識したハンズオン教育を行う.

キーワード

電気回路,制御技術,実装技術,メカトロニクス,内燃機関,エンジン,加工技術,ポンプ,アクチュエータ,制御弁,油圧システム,動力伝達

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

各課題を班もしくは個人で取り組んでもらいます.2週間1テーマで行い,2グループに分かれて3つの大きなテーマを行ないます.実習を主とします.各テーマごとにレポート等を提出してもらいます.

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 ライントレーサーの作製①  -オペアンプの動作原理と基本回路 赤外線源と同検出器を用いた検出系回路をオペアンプを用いて作製する
第2回 ライントレーサーの作製①  -トランジスタとFETによる増幅回路 トランジスタやFETを理解し,これらを用いてモータドライバを作製する
第3回 ライントレーサーの作製②  -プログラムICを用いたカウンタ回路 Arduinoを使用して検出系回路の信号から,カウンターを構築する
第4回 ライントレーサーの作製②  -マイコンを用いた駆動機構の作製 1~3回の技術を用い, Arduinoを使用したライントレーサーを作製する
第5回 内燃機関 (ガソリンエンジン)  -原理と使用される工具の種類と使い方 小型ガソリンエンジンの原理とこれを分解する為の工具について習得する
第6回 内燃機関 (ガソリンエンジン)  -実際のエンジンの解体 小型ガソリンエンジンを分解する
第7回 内燃機関 (ガソリンエンジン)  -内部観察と各部品の観察 小型ガソリンエンジン内部の構造と作動原理を観察・理解する
第8回 内燃機関 (ガソリンエンジン)  -実際のエンジンの組上げと稼動 ガソリンエンジンを組立てる
第9回 油圧機器 (油圧ポンプ)  -油圧ポンプの作動原理と油圧システム 油圧ポンプの作動原理と油圧システムについて学ぶ
第10回 油圧機器 (油圧ポンプ)  -油圧ポンプの分解 油圧ポンプを分解する
第11回 油圧機器 (油圧ポンプ)  -構造と各部品の観察 油圧ポンプの構造や各部品を観察する
第12回 油圧機器 (油圧ポンプ)  -油圧ポンプの組み立てと動作確認 油圧ポンプを組み立て,動作を確認する
第13回 先端技術とその原理  -最新機械システムに用いられる基本原理,構造,動作,制御法 最先端技術分野やトピック技術について知識を習得する
第14回 先端技術とその原理  -最新機械システムに用いられる基本原理,構造,動作,制御法 最先端技術分野やトピック技術について知識を習得する

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ本学の学修規程で定められた時間を目安に行う。

教科書

特に指定しない.講義資料は各課題の最初に配布するか若しくはT2SCHOLA上でダウンロードする

参考書、講義資料等

見城 尚志, 高橋 久 『電子回路入門講座』 電波新聞社, ISBN-978-4885547461,

成績評価の基準及び方法

授業時間中の実習への取り組みおよび各週のレポートおよび提出物の完成度による.理解度の評価は,実習への取り組みとその成果物,レポート・提出物で行なう.
・レポートおよびそれに付随する提出物(60%)
・分解組立実習での取り組みと成果物(40%)

関連する科目

  • MEC.Q301 : 機械システムデザイン
  • MEC.Q311 : 機械システム開発プロジェクト
  • XEG.B101 : 工学リテラシーI
  • XEG.B102 : 工学リテラシーII
  • XEG.B104 : 工学リテラシーIV
  • XEG.B103 : 工学リテラシーIII

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

工学リテラシー (XEG.B101,XEG.B102,XEG.B103, XEG.B104) を履修していること,または同等の知識があること.実習装置に限度があるため定員を超えた場合は本授業は機械系の学生を優先とする.

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