2020年度 モデリングと制御 B   Modeling and Control Theory B

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開講元
機械系
担当教員名
小俣 透  只野 耕太郎 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
月5-8(I311)  
クラス
B
科目コード
MEC.I312
単位数
2
開講年度
2020年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2020年3月24日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

機械工学(機械系)の分野に進んだ学生を対象としてモデリングと制御に関する科目として以下の点を中心に講義し,演習も行う.
1.電動モータ系,電気回路,振動系等のモデリング(伝達関数の導出,ブロック線図の利用法など)
2.線形時不変システムの解析手法(特性解析,安定性解析など)
3.フィードバック制御系の設計法(PID制御,動的補償器など)

到達目標

1.線形時不変システムの力学モデルや電気回路から伝達関数を導出できる
2.ブロック線図やベクトル軌跡,ボード線図を用いた解析手法を理解し,それらを基礎に伝達関数で示されたシステムの特性を調べることができる
3.安定性の定義を説明でき,システムの安定性を調べることができる
4.古典制御理論に基づいたフィードバック制御の考え方やその設計法を理解し,設計仕様を満足する制御系を設計できる

この科目は,学修目標の
4. 【展開力】(探究力又は設定力)整理及び分析できる力
6. 機械工学の発展的専門学力
7. 専門知識を活用して新たな課題解決と創造的提案を行う能力
の修得に対応する.

キーワード

システムとモデリング,ラプラス変換,伝達関数,ブロック線図,過渡特性,周波数特性,ナイキスト線図,ボード線図,安定性,安定判別,制御系設計,PID制御,動的補償器

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

2回分の講義が1日で行われる.講義の後半で,その日の教授内容に関する演習問題に取り組んでもらいます。各回の学習目標をよく読み,予習・復習を行って下さい.例題により理解を深めるために,MATLABの課題を出します.

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 制御とは 制御の考え方とシステム構成の理解
第2回 ラプラス変換 ラプラス変換の理解
第3回 種々のシステムモデルと伝達関数 電動モータ系や振動系等のモデル表現,微分方程式や伝達関数の導出
第4回 ブロック線図 複数の要素からなるシステムのブロック線図表現と,変形,統合方法の理解
第5回 逆ラプラス変換(時間応答) 伝達関数と時間応答関数の関係の理解
第6回 周波数応答,ベクトル軌跡 伝達関数と周波数特性の関係,ベクトル軌跡表現の理解
第7回 ボード線図 ボード線図表現の理解,ボード線図の折れ線近似とその利用
第8回 学力確認,安定性,ラウスフルビッツ これまでの理解度の確認,および,安定性の理解とラウスフルビッツの安定判別法の習得
第9回 ナイキストの安定判別 フィードバック制御系の安定性の理解,ナイキストの安定判別法の習得
第10回 位相余裕,ゲイン余裕 位相余裕,ゲイン余裕の意味の理解
第11回 フィードバック系の特性(感度特性,定常特性) 感度特性と定常特性の意味の理解
第12回 制御系の性能評価,PID制御 制御系の性能評価の理解とPID制御器の特性の理解,位相遅れ補償器の設計法の習得
第13回 位相遅れ補償 位相遅れ補償器の構造,特性の理解と設計法の習得
第14回 位相進み補償 位相進み補償器の構造,特性の理解と設計法の習得

教科書

杉江俊治,藤田政之『フィードバック制御入門』 コロナ社, ISBN 978-4339033038

参考書、講義資料等

特になし

成績評価の基準及び方法

配点は,小テスト・期末試験(80%),演習(20%)

関連する科目

  • ロボット機構学
  • 計測工学基礎
  • MEC.I332 : メカトロニクス演習

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

工業力学,複素関数論,常微分方程式を履修していること,または同等の知識があること.
MEC.I332:メカトロニクス演習の履修には本講義の履修が望ましい.

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