2016年度 化学総合演習第一   Exercise in Advanced Chemistry I

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開講元
化学科
担当教員名
北島 昌史  河内 宣之  腰原 伸也  大島 康裕  沖本 洋一  河合 明雄  西野 智昭  石川 忠彦  穂坂 綱一  金子 哲  水瀬 賢太  木口 学  藤井 慎太郎 
授業形態
演習     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
月3-4(H114)  金1-2(H114)  
クラス
-
科目コード
ZUC.C330
単位数
2
開講年度
2016年度
開講クォーター
3-4Q
シラバス更新日
2016年1月11日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

旧課程の物理化学第二および物理化学第三に対応する演習である。
演習を通じて、物理化学第二で学んだ、マクロな視点からの熱力学の諸法則、およびミクロな視点からの統計力学の基礎を身につける。具体的には、熱力学では熱力学第1・第2法則、エントロピーについて学び、統計力学では、Boltzmannの分布則、分子分配関数、微視的状態の数、巨視的な系の間の相互作用と平衡の達成、カノニカル分布、簡単な系の分子統計について学ぶ。また、物理化学第三で学ぶ、反応速度、反応速度定数、反応速度式、反応次数、反応の分子数、遷移状態理論、反応断面積などの概念を理解するための基礎を演習問題を解くことで身につける。

到達目標

【到達目標】演習をとおして、次の能力を修得する。
1) 熱力学と統計力学の物理量と概念が説明できる
2) 相変化などの物理変化や化学反応を巨視的(熱力学)、微視的(統計力学)に解釈できる
3) 化学反応の基礎を物理化学の立場から理解する

キーワード

物理化学、熱力学、統計熱力学、化学平衡、分配関数、反応速度定数、反応速度式、反応次数、遷移状態理論、反応断面積、拡散律速反応

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

演習問題を解き,解説する。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 熱力学第1法則 系の内部エネルギーを求めよ。
第2回 熱力学第2法則 物理、化学変化におけるエントロピーを求めよ。
第3回 自由エネルギーと化学平衡 自由エネルギーと化学ポテンシャルを説明せよ.
第4回 ボルツマン分布 ボルツマンの式に基づきエントロピーを求めよ。
第5回 分子分配関数と平均エネルギー 分子分配関数を用いて平均エネルギーを求めよ。
第6回 簡単な分子の統計力学 並進,回転,振動の分子分配関数を求めよ。
第7回 分子分配関数と化学平衡 分配関数を用いて平衡定数を求めよ。
第8回 反応速度、反応速度定数、反応速度式 反応速度定数を用いて反応速度式を表せ。
第9回 反応次数、反応の分子数 反応次数と反応の分子数を説明せよ。
第10回 1次反応、2次反応 1次反応、2次反応の速度式を解け
第11回 逐次反応、擬1次反応 逐次反応、擬1次反応について説明せよ
第12回 定常状態近似 定常状態近似を用いて速度式を解け
第13回 遷移状態理論 遷移状態理論について説明せよ
第14回 2分子反応の反応断面積 2分子反応の反応断面積と速度定数の関係を表せ
第15回 拡散、伝導および拡散律速反応 拡散律速反応の速度定数を拡散係数を用いて表せ

教科書

毎回、問題を配布する

参考書、講義資料等

アトキンス物理化学(東京化学同人)
Steinbeldら(佐藤伸訳)「化学動力学」(東京化学同人)

成績評価の基準及び方法

各回に課す演習に対するレポート、授業中に行うディスカッション、および期末試験により評価する。基本的事項の理解、その問題適応力を試す。

関連する科目

  • CHM.C202 : 化学統計熱力学
  • CHM.C301 : 反応物理化学序論

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

平成27年度以前に化学科に所属した学部学生のみ履修可能である。関連する科目を履修していることが望ましい。

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