電磁場中の荷電粒子の運動。電磁流体力学の構築。無衝突プラズマの性質。磁場の構造。プラズマ中の波動現象。 各テーマについて、その物理学的プロセスの理解に重点を置く。
到達目標 本講義では、宇宙物理学で必要とされる無衝突プラズマ物理学の基礎について理解する。特に、電磁流体力学を中心として、どのようにプラズマが運動するかについて、既習の力学、電磁気学、および、流体力学を結び付けていく。さらに、流体力学と無衝突プラズマの電磁流体力学の違いを理解する。
テーマ 電磁場中の荷電粒子の運動については、各種の簡単な場合に、荷電粒子がどのように振る舞うか。無衝突プラズマの電磁流体力学の構築。電磁流体力学の力学平衡。電磁流体力学の中の波動現象。磁気回転不安定性。
プラズマ、磁気流体力学
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
プラズマ物理学の基本的な問題について、具体例をもとにまなぶ。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | プラズマとは。 無衝突プラズマの考え方 | プラズマとして扱う必要性 |
第2回 | 電離場中の荷電粒子の運動1 ラーマー運動 | 基本料としてのラーマー半径と振動数 |
第3回 | 電離場中の荷電粒子の運動2 ExBドリフト | 一様電磁場による運動の理解 |
第4回 | 電離場中の荷電粒子の運動3 一様でない磁場 | 磁場の空間変動の影響 |
第5回 | 電離場中の荷電粒子の運動4 磁気モーメントと断熱不変量 | 運動の不変量の導出 |
第6回 | プラズマの流体的取り扱い方 | プラズマの流体的扱い方の意味 |
第7回 | 無衝突プラズマにおける圧力 | 無衝突での圧力の意味 |
第8回 | 電磁流体力学の構造 | 電磁流体方程式の導出 |
第9回 | 電磁流体力学のなかでの磁場の時間変化 | 磁場の時間変化の扱い方 |
第10回 | 電磁流体力学のなかでの磁場の空間構造 | MHD磁場の一般的構造 |
第11回 | 電磁流体力学の波動 アルフベン波 | MHDでの基本的な波 |
第12回 | 電磁流体力学の波動 磁気音波 | 磁気音波の意味 |
第13回 | 電磁流体力学の不安定性 | なぜ不安定になるか |
第14回 | 電磁流体力学の応用としての磁気回転不安定 | MRIの物理的構造 |
第15回 | 流体的取り扱いから粒子的取り扱い | なぜ流体的で扱えないか |
F. F. Chen "Introduction to Plasma Physics and Controlled Fusion" Kluwer Academic/Plenum Publishers
プラズマ物理学の入門書は、どのようなものでもほぼ同じ内容なので、どれでも参考になる。代表的なものを紹介する。
授業の内容に沿ったレポート課題を課する。各種の公式の導出が目的の場合は、厳密に計算することを要求する。物理過程を理解する課題については、どのように考えるかをていねいに記述することを要求する。課題の狙いについては、その都度紹介する。
特になし