2016年度 燃料電池・太陽電池・蓄電電池・エネルギーシステムの最新技術   Recent technologies of fuel cells, solar cells butteries and energy system

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開講元
エネルギーコース
担当教員名
伊原 学  山田 明  平山 雅章  宮島 晋介 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
集中講義等 (S516)  
クラス
-
科目コード
ENR.B431
単位数
2
開講年度
2016年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2016年1月11日
講義資料更新日
-
使用言語
英語
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講義の概要とねらい

本講義は、1.太陽電池、燃料電池、リチウムイオン蓄電池、スマートエネルギーシステムの最新の研究開発に関する講述と、2.太陽電池の基礎を学習した後、変換効率を予測するシミュレーターを使い太陽電池の変換効率を支配する要因を学習する講述、とに分けられる。それぞれ、各技術に専門でない学生でも理解できるように講義をすすめ、東工大大岡山キャンパスに設置された各種太陽電池を見学するなど、最新のエネルギーデバイスに関する知識を総合的に学修することを目的とする。

到達目標

本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1. 最新のエネルギー技術の概要に関して理解し、説明できる。
2. 太陽電池の変換効率を決定する要因について理解し、説明できる。

キーワード

太陽電池、燃料電池、リチウムイオン蓄電池、スマートエネルギーシステム

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

初回に講義の全体像を説明する。各技術に専門でない学生でも理解できるように講義をすすめる。毎回、出席をとる。サマープログラムに参加する海外からの学生と同じ教室で受講する。

Tentative schedule
1. 15:05~16:35 on 4th July
2. 15:05~16:35 on 5th July
3. 13:20~14:50 on 7th July
4. 15:05~16:35 on 11th July
5. 15:05~16:35 on 12th July
6. 15:05~16:35 on 14th July
7. 15:05~16:35 on 15th July
8. 10:45~12:15 on 20th July
9. 13:20~14:50 on 21th July
10. 15:05~16:35 on 21th July
11. 10:45~12:15 on 22th July
12. 10:45~12:15 on 25th July
13. 10:45~12:15 on 27th July
14. 10:45~12:15 on 28th July
15. to be announced

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 本講義の全体像と狙い、および様々なエネルギーデバイスを統合するスマートエネルギーシステム(担当:伊原学教授/物質理工学院): 東工大大岡山キャンパスで実際に稼働している、太陽電池、燃料電池、ガスエンジン、蓄電池、各種空調を高効率に運転、制御し、電力のピークカットなどをおこなうスマートエネルギーシステム”エネスワロー”の開発について解説し、将来のエネルギーについて考察する。 本講義の全体像と狙い、およびスマートエネルギーシステムの一例を理解し、将来のエネルギーについて自分なりの意見を持つことができる。
第2回 固体高分子形燃料電池技術(担当:平井秀一郎教授/工学院): 燃料電池の電気化学的な仕組み、構成などを理解し、最新の研究などを紹介するとともに、今後の課題についても述べる。 燃料電池の構成・発電のメカニズムを理解し、要約して説明することができる。
第3回 固体高分子形燃料電池のための材料機能のシステム設計(担当:山口猛央教授/物質理工学院): 固体高分子形燃料電池は定置型および自動車用途で実用化が始まった。しかしながら、普及のためには材料から考え直さなければならない。本講義では、地球環境問題から始まり、燃料電池の役割、そのために必要な材料機能をつなげて考えることにより、新燃料電池材料設計の考え方、具体例を理解する。 固体高分子形燃料電池の材料設計に関する基本的考え方を理解し、要約して説明することができる。
第4回 高効率Cu(InGa)Se2薄膜太陽電池 (担当:山田明教授/工学院): 薄膜太陽電池の簡単な紹介を行ったのち,Cu(InGa)Se2の光学的・電気的特性を説明する。次に,薄膜の成長プロセスと太陽電池の作製方法について説明し,最後にCu(InGa)Se2薄膜太陽電池の特徴をまとめる。 太陽電池の科学と技術、Cu(InGa)Se2太陽電池の特徴を理解し、要約して説明することができる。
第5回 ヘテロ接合型結晶シリコン太陽電池 (担当:宮島晋介准教授/工学院): シリコンヘテロ接合太陽電池の基礎を学ぶ。その構造、材料および作製プロセスについて具体例を示して説明する。 従来型のシリコン太陽電池とシリコンヘテロ接合太陽電池の違い、シリコンヘテロ接合太陽電池のもっとも重要な長所は何かについて理解し、要約して説明できる。
第6回 太陽電池の新しい仲間たち ‐ 色素増感太陽電池とペロブスカイト太陽電池 (担当:和田雄二教授/物質理工学院): 色素増感太陽電池とペロブスカイト太陽電池は、太陽電池第3世代として捉えられ、単純な構造と低い製造コストにより注目されている。これらの太陽電池の構造と動作機構を材料化学ならびに電荷移動の観点から解説する。 第3世代の太陽電池の優れた点を他と比較を理解し、説明できる。
第7回 電気化学エネルギー貯蔵デバイス (担当:菅野了次教授/物質理工学院): 電気化学エネルギー貯蔵デバイスの基礎科学と応用技術について講述する。電池技術の概略を示したのち、幹を担う材料開拓、応機構解析、新デバイス開発について、実際の研究開発例を基に説明する。 電池技術の基礎および社会の要請を満たす未来のデバイス研究の方向性について理解し、説明できる。
第8回 電池材料としてのカーボンナノチューブ (担当:脇慶子准教授/物質理工学院): カーボンナノチューブは蓄電池材料としてアノードのみならず、カソードへの応用も注目されている。本講義では、カーボンナノチューブの電気化学特性を概論し、電池分野での先端研究を紹介する。 カーボンナノチューブの電気化学特性を学び、電池への応用の課題を理解し、説明できる。
第9回 太陽電池特別コース1(Prof. Fave, INSA de Lyon, Franceが講義をおこなう)-各国における太陽電池の開発状況、半導体物理の基礎 太陽電池の開発状況と半導体物理の基礎の概要を理解し、説明できる。
第10回 太陽電池特別コース2 (Prof. Faveが講義をおこなう)-太陽電池の基礎 太陽電池の基礎について理解し、説明できる。
第11回 太陽電池特別コース3 (Prof. Faveが講義をおこなう)- 太陽電池モジュールの製造方法 結晶シリコン太陽電池モジュールの製造方法について理解し、説明できる。
第12回 太陽電池特別コース4 (Prof. Faveが講義をおこなう)- シミュレーターを使った太陽電池の変換効率の試算 太陽電池の変換効率を試算するシミュレーター(PC1D)の使い方の概要を理解し、説明できる。
第13回 太陽電池特別コース5 (Prof. Faveが講義をおこなう)- 高効率太陽電池と次世代太陽電池 高効率太陽電池と次世代太陽電池に関する概要を理解し、説明できる。
第14回 太陽電池特別コース6 (Prof. Faveと伊原教授が共同で講義をおこなう)-太陽電池ビル(東工大環境エネルギーイノベーション棟)に設置された各種太陽電池を実際に見学 太陽電池ビル、東工大環境エネルギーイノベーションに設置されている太陽電池の概要を理解し、説明できる。
第15回 全体の総括 各々のテーマについて重要なポイントを説明できる。

教科書

特になし

参考書、講義資料等

必要に応じて講義資料を配布

成績評価の基準及び方法

講義中の簡単なクイズもしくは、レポート課題にて評価する。

関連する科目

  • ENR.A401 : エネルギー基礎学理第一
  • ENR.A402 : エネルギー基礎学理第二
  • ENR.A403 : エネルギーデバイス論第一
  • ENR.A404 : エネルギーデバイス論第二
  • ENR.A405 : エネルギーマテリアル論第一
  • ENR.A406 : エネルギーマテリアル論第二
  • ENR.A407 : エネルギーシステム論

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特になし

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