始めにビックバン宇宙論について復習した後、ビックバン宇宙論の問題点を指摘し、インフレーションがどのようにその問題点を解決するかについて説明する。その後、インフレーションのモデルやダイナミクス、インフレーション中に生成される密度揺らぎや原始重力波の生成機構やその性質について説明を行う。
インフレーション宇宙論の基礎を理解することがねらいです。
【到達目標】 宇宙初期の歴史であるインフレーション宇宙論について講義し、インフレーション理論とその時代に生成される原始揺らぎの性質を理解する。
【テーマ】 本講義では,インフレーションのアイデア、実際のモデルやダイナミクス、宇宙の揺らぎについて記述する線形摂動論、原始揺らぎの生成機構について講義を行う。
インフレーション、原始密度揺らぎ、原始重力波
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
板書により概念を説明する。
留学生が希望する場合は講義を英語で行います。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | ビックバン宇宙論の復習 | 一様等方時空を理解する |
第2回 | ビックバン宇宙論の問題点 | ビックバン宇宙論の問題点を理解する |
第3回 | インフレーション理論 | インフレーション理論を理解する |
第4回 | インフレーション模型 | インフレーション模型を理解する |
第5回 | 線形摂動論 | 線形摂動論を理解する |
第6回 | ゲージ変換 | ゲージ変換を理解する |
第7回 | 曲率揺らぎの不変性 | 曲率揺らぎの不変性を理解する |
第8回 | 原始揺らぎの生成 | 量子化ができるようになる |
なし
Lyth, Liddle, 「The Primordial Density Perturbation」、Cambridge University Press
レポート課題で成績を評価する。
一般相対論に習熟していることが望ましい。