2024年度 量子力学II(講義)   Quantum Mechanics II(Lecture)

文字サイズ 

アップデートお知らせメールへ登録 お気に入り講義リストに追加
開講元
物理学系
担当教員名
西田 祐介 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
-
クラス
-
科目コード
PHY.Q208
単位数
2
開講年度
2024年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2024年3月14日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
アクセスランキング
media

講義の概要とねらい

量子力学における、中心力場中の粒子の運動、磁場と荷電粒子の相互作用、変分法、摂動論などの近似的な取り扱いについて基本的なことを学ぶ。量子力学入門で学んだことを確認するとともに、さらに複雑な量子物理学を習得する。中心力場(水素原子)、角運動量代数(スピン)、近似法(摂動論)が最重要なテーマとなる。

到達目標

3次元のシュレディンガー方程式を学び、中心力場の中の粒子、特に水素原子のエネルギースペクトルと量子状態を理解する。 また、変分法、摂動論が使えるようになる。

キーワード

シュレーディンガー方程式、角運動量、スピン、水素原子、ゼーマン効果、微細構造、摂動論、変分法

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

板書による講義

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 3次元のシュレーディンガー方程式 直方体の箱の中の質点のエネルギー順位の導出を理解 する。
第2回 球面調和関数 角変数を分離し球面調和関数を導く。
第3回 角運動量 角運動量演算子の定義と、その成分の間の交換関係を 理解する。
第4回 動径方向の波動方程式 3次元球対称井戸型ポテンシャルのエネルギー準位を理解する。
第5回 水素原子 水素原子のエネルギー準位を導出する。
第6回 角運動量代数 角運動量演算子の交換関係から固有状態を構築する。
第7回 スピン スピンと軌道角運動量の類似性と差異を理解する。
第8回 角運動量の合成 角運動量の合成が説明できる。
第9回 電磁場中の運動 電磁場と荷電粒子の相互作用を理解する。
第10回 微細構造 水素原子の微細構造を説明する。
第11回 時間に依存しない摂動論:縮退がない場合 縮退のない時間に依存しない摂動論を使える。
第12回 時間に依存しない摂動論:縮退がある場合 縮退のある時間に依存しない摂動論を使える。
第13回 時間に依存する摂動論 時間に依存する摂動論を使える。
第14回 変分法 変分法を使える。

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

T2SCHOLAで講義ノートを配布する。

参考書、講義資料等

ランダウ・リフシッツ「量子力学1」(理論物理学教程, 東京図書, 1983 年).
サクライ「現代の量子力学 (上)」(物理学叢書, 吉岡書店, 1989 年).
小出昭一郎「量子力学 (I)」(基礎物理学選書, 裳華房, 1990 年).
猪木慶治・川合 光「量子力学 I」(講談社, 1994 年).
須藤靖「解析力学・量子論」(東京大学出版会, 2008 年).

成績評価の基準及び方法

レポート、期末試験による評価

関連する科目

  • PHY.Q207 : 量子力学入門
  • PHY.Q218 : 量子力学II(演習)

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

量子力学入門を履修していること

このページのトップへ