量子力学における、中心力場中の粒子の運動、磁場と荷電粒子の相互作用、変分法、摂動論などの近似的な取り扱いについて基本的なことを学ぶ。量子力学入門で学んだことを確認するとともに、さらに複雑な量子物理学を習得する。中心力場の運動(水素原子)、角運動量代数(スピン)、近似法(摂動論)が最重要なテーマとなる。
3次元のシュレディンガー方程式を学び、中心力場の中の粒子、特に水素原子の量子状態、さらには元素の周期律を理解する。 また、変分法、摂動論が使えるようになる。
シュレーディンガー方程式、角運動量、スピン、水素原子、ゼーマン効果、微細構造、摂動論、変分法
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
講義ノートを事前に配布し、講義は板書およびスライドを用いて行う。講義ノートとスライドは T2SCHOLA に掲載する。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 3次元のシュレーディンガー方程式 | 直方体の箱の中の質点のエネルギー順位の導出を理解 する |
第2回 | 球面調和関数 | 角変数を分離し球面調和関数を導く。 |
第3回 | 角運動量 | 角運動量演算子の定義と、その成分の間の交換関係を 理解する。 |
第4回 | 動径方向の波動方程式 | 3次元球対称井戸型ポテンシャルのエネルギー準位を理解する |
第5回 | 水素原子 | 水素原子のエネルギー準位を導出する。 |
第6回 | 角運動量代数 | 角運動量演算子の交換関係から固有状態を構築する |
第7回 | スピン | スピンと軌道角運動量の類似性と差異を理解する。 |
第8回 | 角運動量の合成 | 角運動量の合成が説明できる |
第9回 | 電磁場中の運動 | 電磁場と荷電粒子の相互作用を理解する。 |
第10回 | 微細構造 | 水素原子の微細構造を説明する |
第11回 | 時間に依存しない摂動論:縮退がない場合 | 縮退のない時間に依存しない摂動論を使える |
第12回 | 時間に依存しない摂動論:縮退がある場合 | 縮退のある時間に依存しない摂動論を使える |
第13回 | 時間に依存する摂動論 | 時間に依存する摂動論を使える |
第14回 | 変分法 | 変分法を使える |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
授業中に指定
授業中にプリントを配る
レポート課題と期末試験に基づく
量子力学入門を履修していること