2017年度 数学最先端特別講義G   Special lectures on current topics in Mathematics G

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開講元
数学コース
担当教員名
鈴木 正俊  安福 悠 
授業形態
講義
メディア利用
 
曜日・時限(講義室)
集中講義等   
クラス
-
科目コード
MTH.E637
単位数
2
開講年度
2017年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2017年3月17日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

本講義では,数論的力学系の中でも,特に力学系モーデル・ラング予想と呼ばれる問題に焦点をあてる.まずは,アーベル多様体上のモーデル・ラング予想 (Faltingsの定理)について紹介し,その力学系アナロジーとして,軌道と部分多様体の共通部分の構造を予想する力学系モーデル・ラング予想を紹介する.次に,一次元の場合として,線形回帰数列が0になる周期性を言及するSkolem-Mahler-Lechの定理を紹介する.続いて,高次元の反例としてScanlon-Yasufukuの結果を述べる.最後に,高次元での肯定的結果を紹介する.第一は,Bell-Ghioca-Tuckerによるエタール射の場合である.第二は,Xieが最近得た結果で,Favre-Jonssonにより構築された付値的力学系用コンパクト化を駆使している.

力学系モーデル・ラング問題は,まだ正しい定式化が完成されていないようなテーマであるため,反例を見つけるのも証明するのも研究成果となり,話題が豊富である.また,近年の付値を使った理論は2次元までとなっているため,高次元化の理論構築が望まれる.具体例からのアプローチも理論的なアプローチも可能な研究テーマの一端を本講義で紹介することで,力学系モーデル・ラング問題やその周辺のテーマに興味を持って欲しい.

到達目標

・アーベル多様体上でのモーデル・ラング予想の主張を理解すること
・p進解析関数,及び線形回帰数列に関するSkolem-Mahler-Lechの定理を理解すること
・付値を使った力学系に適したコンパクト化,及びこれの力学系モーデル・ラング問題との関連を理解すること

キーワード

数論的力学系,アーベル多様体,モーデル・ラング予想,線形回帰数列,p進解析関数,付値を使ったコンパクト化

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

通常の講義形式で行う.また,適宜レポート課題を出す.

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 以下の内容を順に解説する予定である. ・アーベル多様体上のモーデル・ラング予想 (Faltingsの定理) ・力学系モーデル・ラング予想の定式化 ・p進解析関数の紹介 ・1次元の場合:線形回帰数列のSkolem-Mahler-Lechの定理 ・高次元の反例:Scanlon-Yasufukuの例 ・力学系モーデル・ラング予想の定式化 (第二弾) ・エタール射の場合:Bell-Ghioca-Tuckerの定理 ・アフィン平面の付値を使った,Favre-Jonssonによる力学系用コンパクト化 ・力学系用コンパクト化を用いたXieの結果:(f(x,y), g(x,y))の場合 講義中に指示する

教科書

使用しない

参考書、講義資料等

「The Dynamical Mordell-Lang Conjecture」 Bell, Ghioca, Tucker著,AMS (2016年)
「The Valuative Tree」 Favre, Jonsson著,Springer LNM 1853 (2004年)

成績評価の基準及び方法

レポート課題(100%)による.

関連する科目

  • なし

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特になし

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