熱物性(熱伝導率、熱拡散率、熱浸透率、熱容量等)概論を材料の視点から解説する。材料はおもに有機材料、高分子材料、有機複合材料ならびに生体材料等を中心に、無機材料、金属についても触れる。巨視的およびナノ・マイクロスケールの熱物性について、理論的な解説とともに、具体的な材料開発事例に基づいて、材料の高次構造との相関からも論じる。熱物性測定法については、国際標準を含めた幅広い方法論を網羅して解説する。熱物性を材料の機能発現として具現化する際に必要なサーマルデザインの考え方を解説する。
熱科学、熱工学に関する基礎的な理解を、材料に係る熱物性および熱物性工学の視点から論ずる。測定法についての知識も習得し、機能発現のためのサーマルデザインの考え方を学ぶ。さらに、エネルギーと材料、ライフサイエンスと材料の関係について、熱に関する視点から考えることで、新しい材料設計のありかたを、具体的な材料設計の例を中心に学びながら、考え方や方法論、技術を習得することを目的とする。材料開発あるいは計測法と国際標準の関係についても学び、真に国際競争力のあるグローバルな視点からの材料設計を学習する。
熱伝導率、熱拡散率、熱浸透率、熱容量、サーマルデザイン
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
各回の学習目標をよく読み,課題について予習・復習を行って下さい。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 材料の熱物性とは ー計測手法の実際と特徴、物性論とサーマルデザインー | 材料の熱物性の概論について理解できるようになる。 |
第2回 | 高分子の熱伝導とサイズ効果 | 高分子の熱伝導について理解できるようになる。 |
第3回 | 高分子および高分子系複合材料の熱物性 計測手法の実際と特徴 | 熱物性の計測法について理解できるようになる。 |
第4回 | 熱伝導の基礎とナノスケールへの応用 | 熱伝導の基礎について理解できるようになる。 |
第5回 | ナノスケール熱伝導の計測法とモデリング | ナノスケール熱伝導の計測法とモデリングについて理解できるようになる。 |
第6回 | 熱測定(熱分析・熱容量測定)の基礎と温度変調DSC | 熱容量の測定法と温度変調DSCについて理解できるようになる。 |
第7回 | まとめと展望- 最新のトピックスから | サーマルデザインに関する最近のトピックスについて理解を深める。 |
特になし
授業で扱う資料は,事前にOCW-iにアップする。
評価はレポート提出により行なう。
履修条件は特に設けないが,関連する科目を履修していることが望ましい。