原子力の物理学・化学・地学・工学・社会学の学際領域の1つである核燃料サイクル工学につき、できるだけ初心者向けに幅広く講義する。各大学・日本原子力研究開発機構の最前線で取り組む研究者が講義を実施する。化学・化学工学を専門とする履修者だけでなく,物理学系・機械工学系の履修者にも理解できるよう,平易に解説を行う。
エネルギー環境概論、核燃料サイクル、深地層科学について基礎事項を理解でき、説明ができるようになる。核燃料サイクル工学の知識を、原子力の物理学・化学・地学・工学・社会学の学際性に留意しつつ身につけ、幅広い学問と関連付けながら、専門外の人々に自ら説明ができるようになる。
エネルギー環境概論、核燃料サイクル、放射性廃棄物管理
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
各大学・日本原子力研究開発機構の最前線で取り組む研究者が講義をします。本講義はネット配信で行われるため、開講時間を16:45-18:15としています
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 原子炉工学、核燃料サイクル概論(赤塚洋) | 原子炉工学、核燃料サイクル、高速増殖炉、放射性廃棄物等について理解できるようになる。 |
第2回 | エネルギー問題(榊原安英) | 原子力エネルギーなどの課題について理解し、エネルギーに関する問題意識を醸成できるようになる。 |
第3回 | 日本・世界のエネルギー政策(榊原安英) | 日本のエネルギー政策、世界のエネルギー政策の趨勢について理解し、現実的なエネルギー情勢を理解するための情報を得ることができるようになる。 |
第4回 | 同位体分離(赤塚洋) | 同位体効果と同位体分離について理解できるようになる。 |
第5回 | 核燃料工学(小山真一) | 核物質の特徴、核燃料工学の基礎、燃料製造工程などについて理解できるようになる。 |
第6回 | 高速増殖炉サイクル概論(船坂英之) | 高速増殖炉燃料サイクル、軽水炉との違いや特徴について理解できるようになる。 |
第7回 | 原子力の安全性(北田孝典) | 安全の確保はどのように達成するのか、当面の課題、最近の国内および国際動向について理解できるようになる。 |
第8回 | 原子力発電所の安全設計(松村邦仁) | 商用原子炉の安全設計の概要、熱流動を中心としたシビアアクシデント事例等を理解できるようになる。 |
第9回 | 再処理プロセスの化学と工学(竹内正行) | 再処理の意義、溶媒抽出の基礎理論、アクチニド及び核分裂生成物の基礎分配化学及び挙動を理解できるようになる。PUREXシステム工学の安全性を過去の事故例を基に理解できるようになる。 |
第10回 | 核種分離技術(竹内正行) | 分離変換の意義、高レベル廃液の特性、MA(Am,Cm)及びLLFPの分離化学の基礎、群分離技術を理解できるようになる。 |
第11回 | 原子炉の廃止措置技術(大貫敏彦) | 原子力発電所で発生する放射性物質、廃止措置に必要な作業と技術、機器構造物の除染、JPDRで行われた実例などが理解できるようになる。 |
第12回 | 放射性廃棄物管理概論(佐藤治夫) | 放射性廃棄物管理の概念や処理処分技術、施設廃止措置の技術を理解できるようになる。 |
第13回 | 処分システム論(亀井玄人) | 処分システム科学、安全評価の方法論について理解できるようになる。 |
第14回 | 地質環境調査技術(大澤英昭) | 地層処分の安全評価で考慮すべき自然現象や最新研究成果を理解できるようになる。 |
第15回 | 地層処分の安全評価技術(三原守弘) | 地層処分の安全評価の方法、留意点等を検討し、評価事例を理解できるようになる。 |
とくになし
講義時に資料を配布する
【成績評価】 各担当教員が出題する期末レポートによる。
特になし