2021年度 宇宙地球科学基礎ラボ(地球物理) B   Earth and Space Sciences, Laboratory and Field Studies (geophysics) B

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開講元
理工系教養科目
担当教員名
岡元 太郎  松島 政貴 
授業形態
    
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火7-10(S5-112(地惑),S513,S514)  金7-10(S5-112(地惑),S513,S514)  
クラス
B
科目コード
LAS.A110
単位数
1
開講年度
2021年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2021年4月5日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

宇宙地球科学の大きなテーマは、さまざまな方法を用いて地球・惑星やその他の天体の形状や内部を探り、そこに生起する現象のメカニズムを解明し、そして地球・太陽系・宇宙や生命の進化の歴史をひもとくことである。この科目はそのような宇宙地球科学で用いられる実験・観測・データ解析の初等的な部分を体験し、各種の実験方法や自然現象を記述する理論を理解するために企画した。

 実験内容や参加申し込み方法に関するガイダンスをハイブリッド形式(対面説明会+Zoomの同時配信)で実施します。日程は下記の通りです。ガイダンスでは実験内容や受講申し込みの手続き、希望者多数の場合の抽選などに関する説明を行いますので、受講希望者はどちらかのガイダンスに必ず参加してください。
・1回目 4/14(水)13:30~14:00
・2回目 4/16(金)13:30~14:00(内容はどちらも同じ)
・対面開催場所:石川台2号館3階318号室ほか
・ZoomのURL :下記説明を参照
1回目のガイダンスに参加希望する者は 4/12(月)までに、2回目に参加希望する者は 4/14(水)までに必ず履修申告をしてください。履修申告をした者に対して、ガイダンス開催前までにZoom会議室のURLなどの詳細を OCW-i を使ってお知らせします。このガイダンスは基礎ラボ(地球物理)と基礎ラボ(地球物質)合同で開催いたします。

到達目標

本実験を履修することによって,下記のことを習得する。
(1) 宇宙地球科学で用いられている物理学的実験・測定・データ解析の初歩的な部分を体験し,かつ理解する。
(2) 3つの実験項目のそれぞれにおいて,物理現象の基礎となっている理論および測定データの解析手法を学ぶことを目標とします。
(3) 3つの実験項目を通して宇宙地球科学の他の現象に応用して理解できるようになる。

キーワード

地震、クレーター、太陽、分光分析

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

履修学生は少人数(3~4人)のグループに分かれる。実験の予習問題に解答し,実験前日までに提出する。実験開始前に,実験計画書および予習問題に基づいて,実験の背景・理論などを議論する。さらに実験終了後に,得られたデータについて議論します。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 ・実験内容の解説 ・実験実施上の安全に関する説明 ・グループ分け 実験内容の把握することと安全上の注意を理解する。
第2回 変動する地球[1]地震発生の実験(測定):地球をプレートテクトニクスによるダイナミックな惑星と位置づけ、火山・地殻変動などと並んで重要な活動の一つとして地震現象を取り上げ、その模擬実験を行う。まず、プレート運動によって発生する地震を模擬したブロックの運動を測定する。 地震発生のメカニズムと模擬実験の類似点を理解する。
第3回 変動する地球[2]地震発生の実験(解析):地球をプレートテクトニクスによるダイナミックな惑星と位置づけ、火山・地殻変動などと並んで重要な活動の一つとして地震現象を取り上げ、その模擬実験を行う。測定したブロック運動について統計解析を行う。 取得したデータを統計解析して考察する。
第4回 太陽系と惑星[1]衝突クレーターの室内実験(衝突実験):太陽系や惑星の起源と進化や、地球や惑星の内部構造を考察するための手がかりとして、天体上に記録されたクレーターを取り上げる。まず、クレータ生成の模擬実験を行い、クレーターサイズの測定やクレーター形成過程の高速動画撮影を行う。 クレータの成因を理解し、実験を行う。
第5回 太陽系と惑星[2]衝突クレーターの室内実験(データ解析):太陽系や惑星の起源と進化や、地球や惑星の内部構造を考察するための手がかりとして、天体上に記録されたクレーターを取り上げる。取得したデータの統計解析や高速動画の画像解析を行う。得られた結果を月などの実天体のクレーターに適用し、クレーターを作った微小天体のサイズ分布を推定する。また実際のクレーター形状と天体内部構造との関連を考察する。 取得したデータを統計解析して考察する。
第6回 太陽と地球[1]太陽光の分光観察(目視観察):太陽光のスペクトルには太陽自体の情報と地球大気の情報の両方が含まれていることを念頭において、分光観測を行う。まず、目視分光器によって太陽光スペクトルに見られる各種の吸収線(暗線)などの特徴を定量的に確認し、太陽に存在する元素を考察する。 分光器の原理を理解して、観測を行う。
第7回 太陽と地球[2]太陽光の分光観察(スペクトル撮影・画像処理・計器観測):太陽光のスペクトルには太陽自体の情報と地球大気の情報の両方が含まれていることを念頭において、分光観測を行う。太陽光スペクトルをカメラで撮影し、画像処理を行って暗線を定量的に評価する。さらに分光高度計を用いて太陽光のスペクトル形状を測定し、太陽の温度を推定する。また、定量的に測定された吸収線の波長・強度から地球大気の吸収線を同定する。これらの結果から地球大気の、海洋を含めた地球環境への影響と相互作用を考察する。 分光計による定量的な観測を行い、データについて考察する。

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する 予習と復習(課題含む)をそれぞれ本学学修規程で定められた時間を目安に行う。

教科書

宇宙地球科学基礎ラボ(地球物理)のテキストを配布します。

参考書、講義資料等

テキスト内に参考書・参考文献が示されています。

成績評価の基準及び方法

実験への参加状況および3項目の実験レポート(まとめ方,課題への取り組み,実験結果に基づく考察等)のすべてを総合して成績を評価します。

関連する科目

  • LAS.A101 : 宇宙地球科学A
  • LAS.A111 : 宇宙地球科学基礎ラボ(地球物質)
  • LAS.A112 : 宇宙地球科学基礎ラボ(天文宇宙)
  • LAS.A102 : 宇宙地球科学B

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特にありません。

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