この授業では、留学生と国内学生が東北地方を訪問し、農業体験と震災学習を通じて地域やクラスメートと交流しながら、日本の歴史や風土・文化を理解し、現在の科学技術分野に期待されていることを考察し議論する。宮城県角田市で行われる農業体験では、大都市周辺とは異なるような日本の原風景のもと伝統的な農業の様式に触れる。震災学習では、2011年3月の東日本大震災で被災した地域の遺構や記念館、復興に取り組む研究施設を見学し、自然災害の影響と防災、エネルギー問題について見識を深める。
この授業を通して受講学生は、
1.宮城県角田市における農業体験とホームステイ体験を通じて、地域社会特有の伝統文化や生活課題等を発見し、日本社会の多様性を学ぶことができる。
2.福島原発関連施設や津波被害地域の見学を通して、震災や防災をめぐる知識を実地で深めることができる。
3.国内学生と留学生の混成メンバーにより行われる4泊5日の多文化共修において、割り当てをされた学士課程生の小班をまとめることを通して、リーダーシップの方法を学ぶことができる。
4.東北地方のより良い未来に資するための、科学技術に基づいた提案内容を考えることができる。
東北地方、日本の農村社会、震災、防災、多文化共修
専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
定員が設けられているため、選抜された学生のみが履修可能である。ポータルから追加申告によって履修申告を行う。詳しくは下記の「履修の条件」を確認すること。
初回授業(ガイダンス)にて旅行日程や事前学習内容、班分けなどを発表する。研修旅行は2月末から3月上旬にかけて4泊5日を計画している。受入れ家庭や角田市側の都合により見学先やホームステイの日程等は変更することがある。東京都に緊急事態宣言が発出されている状況等では、大学の方針に従い旅行を中止して代替のカリキュラムに変更する可能性がある。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | ガイダンス、履修生による自己紹介、班分け、ホームステイ先でのマナーについての指導。欠席は認められない。 | ガイダンスで説明する旅程や危機管理についての疑問点を解消し、しっかり把握すること。 |
第2回 | 事前学習と学習内容のグループ発表。 | 訪問先施設や文化、地理等について班ごとに発表し、参加者全員で知識を共有する。発表では履修者一人一人の役割分担を明確にすること。 |
第3回 | 東北研修一日目: 角田市多文化共修① | JAXA角田宇宙センターの見学内容、およびホームステイ先のホストファミリーとの初日の交流内容を記録すること。 |
第4回 | 東北研修二日目: 角田市多文化共修② | 角田市での農業/工芸/伝統行事体験、およびホームステイ二日目の交流内容を記録すること。 |
第5回 | 東北研修三日目: 角田市多文化共修③ | 角田市での農業/工芸/伝統行事体験、およびホームステイ二日目の交流内容を記録すること。 |
第6回 | 東北研修四日目: 福島原発関連施設訪問と震災学習 | 訪れた各施設の学習内容を記録すること。 |
第7回 | 東北研修五日目: 福島原発関連施設訪問と震災学習 | 訪れた各施設の学習内容を記録すること。 |
第8回 | グループ発表と個人レポート | 4泊5日の東北共修合宿で学んだ内容を各班で報告すること。履修者個人でも期限内にレポートを提出することが求められる。 |
特に指定しない。
担当教員が必要に応じて教材を配布する予定。
シラバスに挙げた全日程に参加することが合格の条件。その上で、事前学習20%、最終報告40%、個人レポート40%の配分で評価を行う。
本コースは定員があるため、選抜された履修者のみポータルの「追加申告」によって登録すること。募集要項の詳細は、シラバスに10月中にアップデートしていく。履修希望者には事前募集期限内に『この講義で学びたいこと』を題材としたエッセイを書いてもらう予定である。事前募集締め切り後には追加申告を受け付けない。交通費は大学からの補助があるが宿泊費および旅行保険は実費負担となる可能性がある。