2018年度 資源効率と循環社会   Resource Efficiency and Circular Economy

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開講元
広域教養科目
担当教員名
太田 絵里  Michael George Norto 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火3-4(S517)  金3-4(S517)  
クラス
-
科目コード
LAW.X428
単位数
2
開講年度
2018年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2018年10月10日
講義資料更新日
-
使用言語
英語
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講義の概要とねらい

現在の‘リニア’経済は環境から天然資源(空気、水、鉱物、木材など)を取り出し、生産プロセスの過程で資源を利用し、製品を作る。この製品は市場で消費者に売られ、利用されて、使用期間が 終了すると、ゴミとして捨てられる。このプロセスには環境と天然資源に与える2つの負荷がある。1つめの負荷は、生産プロセスに必要な天然資源を提供しなければならないことである。2つめの負荷は、空気、水源、土地の汚染、廃棄物、捨てられた製品などを吸収しなければならないことである。環境が廃棄物を吸収する力には限界があるため、リニア経済は持続可能でないことは明らかである。そのため,現代社会には,リニアから、資源をより効率的に利用し環境への負荷を減らす大規模 な 循環型経済(‘Circular Economy’)への転換が求められている。世界中の様々な国では、循環経済に関する政策が普及しつつある。日本では、循環型社会形成推進基本法(2000年)、または資源の有効な利用の促進に関する法律(1991年)が施行された。欧州連合では、2015年に、新しい循環経済向けの政策が導入された(‘Closing the loop’)。この動きに対応するために、工学者、技術者、専門家などが検討すべきことは何か?このコースでは、循環型社会形成に向けた動向、および将来の職業選択への影響について説明する。

到達目標

コースの履修により,循環型社会形成に向けた原動力と工学系人材向けの職業選択肢について理解できるようになる。

キーワード

資源効率,資源枯渇,リサイクル技術,リサイクル向けのデザイン,循環社会

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

テーマについての 国際的な視点,課題と解決方法,ディスカッションを含む。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 導入。リニア経済の問題点―環境インパクトおよび天然資源の強い消費。 1950年代からのリニア経済の成長、環境インパクト、資源枯渇、持続不可能な開発。 内容について理解する
第2回 成長の限界: 成長への物理的、制度的な限界をめぐる議論。プラネタリー・バウンダリー理論;バウンダリー超過の証拠。 内容について理解する
第3回 ライフサイクルアセスメント: 具体的な製品のライフサイクルを分析し、リニア経済の本質を理解する。 内容について理解する
第4回 資源効率を改善する措置:日本の循環社会に関する政策、リサイクル組織、成果、目標値 内容について理解する
第5回 循環経済の発展に関する研究、将来のポテンシャル: EMF,またはClub of Romeの循環経済の提案 内容について理解する
第6回 工学の役割: 循環経済のためのデザイン。循環経済の条件はリソースがより長い時間で使われていて、使用済みときに、効果的にリサイクルできる。 内容について理解する
第7回 工学の役割(続き): 廃棄物のリサイクル方法と技術;紙、プラスチック、金属など 内容について理解する
第8回 工学の役割 (続き):循環経済に考慮する製品、そのデザイン、特殊。 内容について理解する
第9回 重要物質とその保存:低炭素社会、IT通信などの先端技術のため重要な科学物質はクリティカル マテリアルといいます。現在の供給、重要物質の選択、定義など。 内容について理解する
第10回 将来の供給を確保するための課題:供給の制限、鉱山質の低下、鉱山の環境インパクトの拡大、社会の受容力、重要物質の回収、リサイクル。 内容について理解する
第11回 グループワーク:製品のラフサイクルを分析、リソース、またはエネルギーの消費の削減提案を作る 内容について理解する
第12回 中間討論 討論の準備
第13回 循環経済とグローバリゼーション:世界のサプライチェーンはリニア経済に基づいているので循環経済に適していないが,それはそのように改善できるか。 内容について理解する
第14回 グループ発表 発表の準備
第15回 総括 まとめ

教科書

講座の資料はパワーポイントで提供する。ウェブ上の資料は授業中に指定する。

参考書、講義資料等

講座の資料はパワーポイントで提供する。ウェブ上の資料は授業中に指定する。

成績評価の基準及び方法

出席率、グループワーク、最終プロジェクト

関連する科目

  • LAW.X427 : 気候変動の未来

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

英語での講義となる

その他

本授業の最初の講義は12月4日(火)となります。11月30日(金)の講義はありません。

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