グラフィック、エディトリアル、プロダクト、空間、サービス、コミュニケーション……デザインと名が冠される領域は多岐に及び、日常のなかでデザインに接しないタイミングは存在しないと言えるほどです。そうした状況において、デザインを考える上では必ず対象となるユーザーおよびユーザーを取り巻く社会環境への意識が重要となります。
本講義では、参加者自身がユーザーとしての自覚を持ちながら、デザインに対して意欲的に思考を重ねる演習を実践し、こうした視点を育成することをねらいとする。
・メディアにおけるデザインの役割への理解
・デザインにおける課題を発見する能力の獲得
・メディアにおけるデザインの可能性への理解
メディア、デザイン、編集
専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
講義およびフィルドワークによる課題発見のタームと、課題に対する提案のプレゼンテーションに対する講評のタームがあります。授業は1回3時間です。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | メディアとデザインの関係 | あるメディアの変遷を振り返り、どのようにデザインされてきたのか、またその背景にあったものは何かを分析します。目の前にあるメディアに含まれる、デザインの歴史やその役割について考えてみましょう。 |
第2回 | デザインの「観察」 | 身の回りにある様々な対象から、「デザイン」の特徴、効果、意義などを観察し、発見する演習をします。何気なく使っていたものや、意識せず接していたものの中に含まれるデザインの価値についてイメージしてみましょう。 |
第3回 | デザインの「編集」 | デザインの「観察」を経て得た自分なりの問題意識を、他者と共有しながら、新しい価値の端緒を探します。コミュニケーションによって異なる意見を接続しつつ、自分の視点をより先鋭的なものへと発展させてみましょう。 |
第4回 | 課題の提案 | 観察を通して発見した自分なりの「問題意識」を、他者と共有できるようなカタチで提案してみます。 |
第5回 | 解決策へのアプローチ | 課題点や改善点をよく理解できたら、その解決のために何ができるか、あるいはどのような新しいデザインが可能かを考えてみましょう。 |
第6回 | プレゼンテーション | 練り上げた「解決策」を発表します。提案されたアイデアには全員で意見し、互いに講評しあい、アイデアの精度を高めます。 |
特になし
『コミュニケーションのデザイン史』高橋裕行著、フィルムアート社
『スペキュラティヴ・デザイン』アンソニー・ダン、フィオーナ・レイビー著、BNN新社
プレゼンテーションへの講評およびレポートの提出
特になし