本講義は、学位取得を目指して研究活動を推進中の学生が、学位取得後の自身のキャリアを在学中に考え、その実現へ向けて考え方の整理、自己啓発など準備を始めるためのベースを提供することを目指したものである。アカデミアでの教育者・研究者の道を歩むもの、産業界において研究者、技術者としての道を目指すもの、どちらにおいても技術をベースとして世の中に貢献することを目指す人材としては、それぞれに対応した準備が必要である。そのためにはまず、それらの実態を知ることが必要であるが、特に産業界における技術に対する取り組みについては大学においてはなかなか触れる機会がない。そこで、この講義は、就職活動を直接支援するプログラムではないが、まず自分のキャリアを考えることの意味、その際の考え方の基本を理解することから始め、アカデミアおよび産業界における研究者・技術者に求められるもの、適性の考え方、などについて学び、自身に適した将来のキャリアを考えるきっかけを与えることから始める。さらに社会人として必要な規則、倫理感、産業界における技術の役割、研究者・技術者の活動の実態、企業における人材のマネジメントおよび求められている人材などについての実態について講義するものである。
到達目標
・自分のキャリアを考える際の視点、思考プロセスを理解できるようになること。
・自分の将来のキャリアのイメージを形成できること。
・アカデミア、産業界を問わず、現代に求められれている研究者・技術者について理解すること。
・研究機関と産業界における研究者・技術者の役割、人材の活躍の場、人材マネジメントの実態などについての概略を理解すること。
アカデミア、産業界、Innovator、Inventor、Innovation、キャリアパス、研究開発組織、保有技術、博士、インターンシップ
専門力 | ✔ 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
1) 講義にはパワーポイントを使用し、多くの実例など図表を多用して理解しやすい講義を推進する。
2) 2件の演習課題を課し、期限内に提出を求める。
3) 毎回の講義の最後にレポート課題を提示し、期限内に提出を求める。
4) Zoom講義のURL情報、レポートのアップロード、講義資料のダウンロードなどは「OCW-i」を使用する。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 10月6日(水)10:40-12:20 Zoom 概要と計画的偶発性理論 担当:赤木 泰文 | キャリアを実現するための計画的偶発性理論を理解する。 |
第2回 | 10月13日(水)10:40-12:20 Zoom 博士後期課程学生の進路 担当:和泉 章 | 博士課程修了後のキャリアパスの現状と、公的研究機関について理解する。 |
第3回 | 10月20日(水)10:40-12:20 Zoom 世の中のルール(法律、標準等)、倫理、社会的責任 担当:和泉 章 | アカデミアや産業界に関係なく、社会人としての必要な法律、倫理などについて幅広い知識を獲得する。 |
第4回 | 10月27日(水)10:40-12:20 Zoom 企業、大学・研究機関等におけるお金の動きの基礎 担当:和泉 章 | 各種組織におけるお金の動きと、研究開発やビジネスとの関係について理解する。 |
第5回 | 11月10日(水)10:40-12:20 Zoom 産学連携とアントレプレナーシップ 担当:清野 千秋 | ・スタートアップ企業の事例を調査。 ・ベンチャー企業の設立。 |
第6回 | 11月17日(水)10:40-12:20 Zoom 私の心に忠実に生きる -任期付きポストを渡り歩いて- 担当:小川 雅 | 企業の研究開発と大学の研究の類似点と相違点を理解する。 |
第7回 | 11月24日(水)10:40-12:20 Zoom ゲストスピーカによる講義と企業の企業の研究開発と大学の基礎/応用研究 担当:赤木 泰文 | 企業の研究開発と大学の研究の類似点と相違点を理解する。 |
教科書は使用しない。各担当教員は、講義前あるいは講義後に講義資料をOCW-iにアップする。
特になし
・毎回の講義レポート(約70%)
・2件の課題レポート(約30%)
・講義を欠席した場合には成績を減点することがある。
1) 留学生は、少なくとも日常会話レベルの日本語理解力を必要とする。
2) 以前に博士キャリアプランや博士キャリアデザインIIを履修した学生は履修できないので注意すること。
非常勤講師の都合により、講義内容および講義日は変更の可能性がある。