2016年度 科学者の倫理(修士)   Ethics of Scientists (Master Course)

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開講元
キャリア科目
担当教員名
札野 順  羽鳥 好律 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
水5-6(W521)  
クラス
-
科目コード
LAC.M521
単位数
1
開講年度
2016年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2016年9月14日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

 広義の「科学者」(所属する組織を問わず、新しい知識を生み出したり、それを利活用する専門職業者)が重視すべき価値について考察するとともに、具体的事例の検討及びe-learning等を通して、「責任ある研究活動(Responsible Conduct of Research)」、「疑わしい研究活動(Questionable Research Practice)」、「研究不正(Research Misconduct)」等の基本概念を理解する。また、倫理問題に関する感受性を高めるとともに、「セブン・ステップ・ガイド」等の倫理的意思決定のための手法について学び、倫理的問題解決のためのスキルを修得する。加えて、事例の分析を通して、研究不正が起こる要因について考察し、不正等が起こらないようにするための「研究倫理プログラム」を具体的に設計するために必要な知識・能力を修得する。

到達目標

1)「責任ある研究活動(Responsible Conduct of Research)」、「疑わしい研究活動(Questionable Research Practice)」、「研究不正(Research Misconduct)」等の基本概念を他者に具体例をあげながら説明できる。
2)指定されたCITI Japan内の単元の修了により、基本的知識を持っていることを示すことができる。
3)セブン・ステップ・ガイド等を使って、倫理的問題の解決方法を提案できる。
4)研究不正が起こる要因について、具体的事例を示しながら、説明できる。
5)研究倫理プログラムの必要性について、他者に説明できるとともに、自らの研究環境に即したプログラムを提案できる。

キーワード

科学者の行動規範、責任ある研究活動(RCR)、疑わしい研究活動(QRP)、研究不正(Misconduct)、研究倫理プログラム

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

基本的に、グループ・ディスカッションやその成果の発表等、能動的学習(アクティブ・ラーニング)形式で行うので、講義への出席及び積極的参加は、単位取得のために不可欠である。また、e-learningと討議を併用したハイブリッド型e-laerningも活用する。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 1)ガイダンス(講義内容、課題等) 2)東工大における研究者の行動規範、その他、コンプライアンスプログラムの紹介 3) 研究不正事例に関するビデオ視聴 「東工大における研究者等の行動規範」および日本学術会議「科学者の行動規範」の精読
第2回 1)研究不正事例に関するグループ討議1 2)科学者が重視すべき価値に関する解説 3)研究倫理プログラムに関する解説 調査する研究倫理プログラム(機関)の決定
第3回 1)研究不正事例に関するビデオ視聴(ベル研究所) 2)研究不正事例に関するグループ討議(ベル研究所) ベル研究所における論文捏造事件に関する調査
第4回 1)東工大における各種規範・規則等、研究室の安全確保、剽窃チェックアプリ使用法 2)デュアルユース問題に関する解説 3)デュアルユース問題に関するグループ討議 The Labを使った自己学習結果に関するレポート提出
第5回 1)優れた研究・開発(Good Work)に関する事例発表 2)Good Workに関するグループ討議 3)RCR教育に関する解説 CITI Japan 修了書の提出
第6回 1)研究不正に関するビデオ視聴(韓国ES細胞事件) 2)倫理プログラム及び研究不正に関するグループ討議 研究倫理プログラム原案の提出
第7回 1)研究倫理プログラムの発表及び討議 2)東工大における研究倫理のあり方に関する討議及び発表 研究倫理プログラムの評価表提出 研究室の研究倫理プログラムの提出

教科書

日本学術振興会、『科学の健全な発展のために-誠実な科学者の心得-』、丸善、2015年
(PDF版は、https://www.jsps.go.jp/j-kousei/data/rinri.pdf から入手可能。英語版もある。)

参考書、講義資料等

CITI Japan
日本学術振興会 e-learning
日本科学技術振興機構 The Lab 日本語版 
日本学術会議 「科学・技術のデュアルユース問題に関する検討報告 」 

成績評価の基準及び方法

1)レスポンス・シート等の課題(30%)
2)研究倫理プログラムに関する課題(30%)
3)CITI Japan(30%)
4) 講義への貢献度(10%)

関連する科目

  • 他のキャリア科目
  • 文系エッセンス2:科学技術倫理
  • 科学技術倫理A
  • 科学技術倫理B
  • 科学技術倫理C

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

各コース提供の「科学者・技術者の倫理」科目履修者は、本科目受講の必要はない。

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

fudano.j.aa[at]m.titech.ac.jp
iidpinfo[at]jim.titech.ac.jp
(氏名・所属を記して連絡のこと)

オフィスアワー

水曜日 9:00-10:30, 15:00-17:00

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