・本講義は,教職科目について理科教育法Ⅲまでの単位を全て取得していることを前提として,理科教育法実践演習Ⅱに取り組むための準備を行うことを目的とする。
・具体的には、取り組む教育実践研究テーマの発見・具体化,身近な問題解決に理科の学習成果を活用する方法の習得とその過程の客観化、指導上の留意点の明確化を図る。
・また、科学的な見方・考え方の指導を含め、理科探究活動を効果的に行うための年間指導計画の立案を行う。
・SDGsなどの現代的・総合的な課題に科学的方法を活用した授業実践や、それと関連して科学的な見方・考え方の指導を扱った授業実践に関する文献研究を行いつつ,問題解決の縦糸・横糸モデルに基づいて,自からSDGsをテーマにした科学的問題解決過程を体験し、科学的な探求活動への取り組み方について、生徒に具体例を示しながら説明できるようになる。
・理科の通常授業の中で、科学的な見方・考え方の指導や、理科の領域固有知識を問題解決の文脈で効果的に引き出せるようになるための知識の再構成を促すことを意識するため、課題学習の実施と関連づけた年間指導計画を立てられるようになる。
文献研究,年間指導計画、理科探究活動、科学的な見方・考え方、SDGs、新・逆向き設計手法、問題解決の縦糸・横糸モデル
✔ 専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
授業は,授業のテーマ毎に「課題の説明-個人作業-その結果についてのグループ討論」を経て、宿題で取り組むべき課題内容とその作業方針を確認し、その次の回は「事前に提出された成果の議論-改善方針の検討-グループ討論」といった形で進める。
以下の授業計画に日程を示すが、時間帯については、教職課程のWebページで確認すること。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 4月20日:自らが取り組む探究活動テーマの発見・具体化 | SDGsに関する文献・資料(定量的データ)や関連する理科の教育実践事例を収集する |
第2回 | 4月27日:自らが取り組む探究活動テーマの発見・具体化・解決計画の立案 | 直後に計画書を提出し、第3回授業前に解決報告書を提出する |
第3回 | 7月6日:SDGsの問題解決などに理科の学習成果を活用する方法の一般化・明確化 | 理科探究活動の汎用的な活動モデルを縦糸・横糸モデルと関連づけて明確にする/附属高校の実践に参加する準備をする |
第4回 | 7月11日の週:附属高校における課題学習/探究活動の実践に参加 | 実践で実際に生徒から受けた質問や、生徒の学習状況の観察結果などに基づき、探究活動の指導上の留意点を明確化する |
第5回 | 7月27日:問題解決に理科の学習成果を活用させるための指導法の検討と留意点の明確化/科学的な見方・考え方の指導を含め、探究活動を効果的に行うための年間指導計画の立案 | 第4回課題を全体で共有し、教材設計の留意点として整理する/第6回授業前に科学的な見方・考え方や知識の再構成を促すことに焦点を当てた年間指導計画を提出する |
第6回 | 8月27日:年間指導計画の立案を行う | 年間指導計画を改善する/理科教育法実践演習2の課題を検討し、複数提案する |
・文部科学省 中学校学習指導要領および中学校学習指導要領解説~理科編
・文部科学省 高等学校学習指導要領および高等学校学習指導要領解説~理科編・理数編
・中学・高等学校の理科の教科書(各年度毎に使用する教科書を指定する)
・松田稔樹, 萩生田伸子 問題解決のためのデータサイエンス入門(2021) 実教出版
各回の提出課題内容に基づいて評価する。
・履修希望者は、第1回授業に必ず参加すること。
・上記関連科目のうち,「理科教育法Ⅳ」以外の教職科目の全単位と,理科の教科に関する科目について免許取得に必要な全ての分野にわたり合計20単位以上を取得していること。
・本授業は,中学校の教員免許取得を目的としている学生のみが履修できる。
・本授業は、成績報告は3~4Qであるが、開講時期は4月からである。履修希望者は,下記連絡先メールアドレスに対して,第1回授業の1週間前までに履修希望の連絡と必要事項(学籍番号,名前,所属,メールアドレス)を連絡すること。なお,科目等履修生の場合は,教務課に事前申請する前に上記連絡をとること。なお,数学と理科と両方の教科教育法実践演習Iを同時履修することはできない。
・本授業で受け入れる科目等履修生は,本学卒業生のみとする。
MSstudy-ask[at]et.hum.titech.ac.jp
メールで事前予約すること